池の「ジョーズ」

 2002年9月1日

このところ、飛翔中のトンボを撮影することにちょっと凝っていて、飽きもせず、9月1日の日曜日には秋田市太平山の仁別に行ってきました。
ここはやや高いところにある池のせいか、もうギンヤンマは姿を消しており、「オオルリボシヤンマ」がテリトリーを張っていました。
(前回は「ルリボシヤンマ」・・・よく似てますがちょっと違います)

どうも、今夏、見ていると、開けた水面ではギンヤンマが一番強く、ギンヤンマがいるうちは、ルリボシヤンマやオオルリボシヤンマは池に来ても、すぐ追い払われるようです。

下の2枚はオオルリボシヤンマ♂、ようやく彼らの天下です。



ルリボシヤンマとオオルリボシヤンマの見分け方は、胸の前の方の斜めの黄色い帯が、翅の付け根付近で、後方に伸びていますが、この伸びた部分がすぐ細くなるのが「ルリボシヤンマ」、小さい三角状に広がるのが「オオルリボシヤンマ」です。

↓オオルリボシヤンマ♀(青色型) Aeshna nigroflava

オオルリボシヤンマを撮っていると、ゴマダラカミキリが飛んできました。
目測を誤ったのか、池の岸のちょっと手前にボッチャン(下の写真では、たたみかけの後翅がお尻にまだ見えてます)。

↓ゴマダラカミキリ Anoplophora malasiaca

岸が近かったので、ジタバタ泳いで(?)、枯れた植物にすぐ上れましたが、コイが振動を察知したのか、ジョーズの如く「ズンズンズンズン」とやってきました。
この池にはたくさんコイがおり、大きいのは70cmくらいもあります。

バフッ

ゴックン

コイは基本的には草食で、口に歯がないのですが、喉に咽頭歯があり、堅い昆虫も飲み込んで砕き食べてしまいます。
ときどき、この池では「バシャ」っとサカナの跳ねる音がしますが、トンボなどを食べているのでしょう。
それでも、結構な数、トンボが飛び交っているのは、食べられる数はその昆虫の種にとっては折り込み済みなのでしょう。

しかし、ブラックバスの補食は容赦なく、このサカナが放流されると、その池ではトンボを始め、水生昆虫が極度に減少したり、見られなくなったりします。
ブラックバスの食害は在来魚だけが注目されていますが、水生昆虫などにも大きな影響を与えます。


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