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  ■ JK for windows 3.0 説明書 ■

      2001.07.10

 ◆プログラム概要
  名称:     JK for windows  Version 3.0
  機能:     入力した文字列からできる順列・組合せのすべ
          てのパターンを作成し,表示する.
          また,これをテキストファイルに書き出す.
  想定利用者:  高校,大学等の数学教師
  動作環境:   Windows 95 以降
          Visual Basic 5.0 (以降) のランタイムdll,
           Control(すべて同梱)
  著作者:    吉田 一 (c) YOSHIDA Hajime, 2001
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◆はじめに

 高校数学の「順列・組合せ」では
  abcd の4文字を並べ換えると何通りあるか
という種類の問題を扱います.最初はすべて書き上げて調べます.
この問題では,
    abcd  abdc  acbd  acdb  adbc  adcb
    bacd  badc  bcad  bcda  bdac  bdca
    cabd  cadb  cbad  cbda  cdab  cdba
    dabc  dacb  dbac  dbca  dcab  dcba
となり,全部で24通りです.

 実際に書き上げるのは,このくらいの数が限度です.このあとは,
数え上げるための法則を調べて,!,P,Cの公式を作り,何通り
になるかを計算します.たとえば,
  異なる5文字を並べ換えると  5!=  120 通り,
  異なる6文字を並べ換えると  6!=  720 通り,
  異なる7文字を並べ換えると  7!= 5040 通り,
  異なる8文字を並べ換えると  8!=40320 通り,
となります.でも,計算だけで数の大きさを実感するでしょうか?
!(ビックリ)を実感するには並べ換えた結果を全部書き出してみ
たいと思いませんか?

 大きな数のことを「天文学的数」といいます.近ごろはもっと大
きな数のことを「組合せ論的数」ということもあります.小学校で
は,百万タイルや1億タイルを実際に作る実践があります.

 数千,数万通りの並べ換えも,幸いコンピュータなら文句を言わ
ずに全部書き出してくれます.プログラムさえあれば.

 ということで作ったのがこのプログラム JK です.
 つまり,abcd と入力すると,

      1  abcd
      2  abdc
      3  acbd
      4  acdb
      5  adbc
      6  adcb
      7  bacd
      8  badc
      9  bcad
     10  bcda
     11  bdac
     12  bdca
     13  cabd
     14  cadb
     15  cbad
     16  cbda
     17  cdab
     18  cdba
     19  dabc
     20  dacb
     21  dbac
     22  dbca
     23  dcab
     24  dcba

と出力してくれるプログラムです.順列・組合せどちらでも,また,
同じ文字を含む場合にも対応しています.
(重複順列,重複組合せには対応していません)

 JK は結果をテキストファイルに書き出すところまで行います.
一覧表示や印刷は JK で作ったテキストファイルをワープロソフト
やテキストエディタ,表計算ソフトで読み込んで使ってください.

 とはいえ,Windows の「メモ帳」プログラムでは読み込めないほ
どの大きなファイルになってしまうことがあります.10数万行,
数MB のテキストファイルがちょっとの間にできます.それを印刷
したら何ページになるのでしょうか.印刷してみようなんて思った
方,用紙代,プリンタのインク(トナー)代には十分気をつけまし
ょう.印刷にかかる時間も問題ですね.そんなわけで,よくある使
用条件の「利用の結果起こったことは著作者は責任持ちません」と
いうのは,このプログラムについては本気です.

 JK は Junretsu,Kumiawase の頭文字です.
 Windows版は,1993年に作成したMS-DOS版の改訂版です.
 Microsoft Excel VBA 版もあります.こちらは,Macintosh
でも動作可能(調査中)です.
 

◆プログラム利用条件

 このプログラムは無料で自由に利用できますが,著作権は作者に
あります.利用の結果起こったことについては,著作者はなんの責
任も持ちません.
 

◆Setup方法

・ホームページからダウンロードする場合
 LHA形式の圧縮ファイル jk3.lzh (約2.5MB)を適当なフォルダ
へコピーして解凍し,setup.exe を実行してください.

・フロッピーディスクの場合
 2枚組の1枚目にある setup.exe を実行してください.途中で
 ディスクを交換する要求がでます.

どちらの場合でも,スタートアップメニューに JK for windows
が登録されます.

 Visual Basic 5.0以降をお持ちの方は,実行ファイル jk.exe
だけで動きます.また,一度セットアップを行った方は,アップ
デートの歳には jk.exe を入れ換えるだけでかまいません.

readmejk.txt(このファイル)も jk.exe と同じフォルダに置いて
ください.

「コントロールパネル」内の「アプリケーションの追加と削除」で
削除できます.再度インストールする場合には,一度削除をしてか
ら行ってください.
 

◆操作方法

1.基本の処理

(1) 文字の入力
 1バイト文字(英数字),2バイト文字(日本語)どちらでも,
 また混在した文字列も処理できます.
 最大20文字まで入力できます.

(2) 並べる/選ぶ文字数の入力
 (1)で入力した文字数が自動的に表示されていますので,それ以下
 の数を指定してください.スクロールバーでも変更できます.

(3) 順列/組合せの選択
 どちらかをボタンで選んでください.初期値は「順列」です.

(4) 実行
 実行ボタンを押すと,順列/組合せのパターンが次々と作成され,
 画面下部の表に表示されます.
 表示できる最大行数は 174999 行です.たとえば,
   8!=40320 通りは OK,9!=362880 通りは NG,
   10P6=151200 通り は OK,10P7=604800 通りは NG,
   20C9=167960 通り は OK,20C10=184756 通りは NG
 です.
 表の右側のスクロールバーで表示データをスクロールします.
 右中央の▲ボタンで先頭行,▼ボタンで最終行を表示します.

(5) 中断
 実行処理中には画面の中央に「中断」ボタンが表示されます.
 このボタンまたは Esc キーを押すと処理を中断します.

(6) クリア
 表示されたデータ,入力されたデータを消去します.
 

2.メニューからの処理

(1) ファイル
 (1.1) 名前を付けて保存
   作成されたデータをテキスト形式でファイルに書き出します.
   進行状況をステイタスバーに10%刻みで表示します.
 (1.2) 終了
   このプログラムを終了します.

(2) 編集
 (2.1) コピー
   選択したデータをクリップボードへコピーします.
 (2.2) すべて選択
   作成されたすべてのデータを選択します.
 上記の機能を使ってコピーしたデータは表ソフトへ貼りつけること
 ができます.改行コ−ドの違いにより,ワープロソフト(エディタ)
 へはそのまま貼りつけることはできません.

(3) 表示
 (3.1) 実行時間の表示(初期値はoff)
   処理に要した時間を秒単位で表示します.
 (3.2) 途中経過の表示(初期値はoff)
   処理の途中経過をひとつずつステイタスバーに表示します.
   この表示をすると実行時間が数倍〜10倍程度長くなります.

(4) オプション
 (4.1) ファイル出力形式
  (4.1.1) メッセージ付き(初期値はon)
     先頭行に入力データと何通りあるかというデータを,
     最尾行にこのプログラムによって作成されたデータ
     であることを書き出します.
  【例】 [abcd] の 4文字から,4文字を選ぶ順列は,24 通り.
       abcd
       abdc
         :
      [Created by JK for windows. 01/07/04 16:36:14]

  (4.1.2) レコード番号も出力(初期値はoff)
     表左列の通番と一緒に出力します.
  【例】  1  abcd
       2  abdc
         :
      24  dcba

  (4.1.3) 1字ずつカンマ区切り(初期値はoff)
     1文字ずつカンマで区切って出力します.
     このデータを表ソフトで読み込むと,1文字ずつ
     1つのセルに入れることができます.
  【例】  a,b,c,d
       a,b,d,c

(5) ヘルプ
 (5.1) 説明書
    readmejk.txt (この文書)を表示します.
 (5.2) バージョン情報
 

◆開発履歴

 1991年             ロゴライター,Findout で原型を作成
 1993年 Ver2.0〜2.2 NEC MS-DOS版を Quick Basic で作成.
           ここで JK と命名.公開.
 2001年 Ver3.0      Windows版を Visual Basic で作成
   同               Excel版を VBA で作成

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(C) YOSHIDA Hajime, 2001  E-mail: cq2h-ysd@asahi-net.or.jp