教育現場ではまず、「旗ハラ」「歌ハラ」の禁止から
         
 ある会社の上司が熱烈な野球ファンだとし、その社員に事あるごとに、特定の球団の旗に忠誠を誓わせ、歌を無理に歌わせるとしよう。その球団のファン以外は大迷惑だ。しかも旗や歌に対しての振る舞いで、社員に何らかの不利益を与えれば、これは普通に言えば「旗ハラスメント、歌ハラスメント」という嫌がらせであり、人権侵害だ。
 この当たり前のことが、一部の教育行政では理解されていない。旗は日の丸であり、歌は君が代だ。一部の地域で教育行政の強引な「指導」で画一的な卒業式、入学式が導入され、疑問を持つ教員に対して、処分がちらつかされている。教師も含め人々の間では、旗や歌に対しての考え方や振る舞いは多様だ。一定の行動を強いたり、不利益を押しつけるのは「旗ハラ、歌ハラ」であり、人権侵害であり、人々の多様な考え方を前提とする自由社会・民主主義を否定する行動だ。
 小泉首相は、規制緩和論者だと聞く。旗や歌の「強制」は「規制」より更に悪い。教師の多様な考え方や人権を保障せずにどうして子供達の成長や人権を保障できようか?小泉首相、教育をよくする第1歩は「旗ハラ、歌ハラ」の禁止からですネ。
 
                               2001年6月17日
 
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