選挙制度の変更は民意で
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 衆議院比例区の定員を20名減らす法案が衆議院を通過した。この事態は政党同士の駆け引きというレベルにとどまらない。
 比例区の価値は何か?小選挙区では、どうしても大政党に有利になり、多くの無効票が生まれ、当選者は地元の利益誘導になりがちだ。そこで比例区で民意を反映する必要があり、地元の利益誘導にしばられない当選者を保証する必要がある。この比例区を減らすことは、国会がますます民意と異なる議員構成になることを意味する。これを国民が了解するかどうかは、定数削減を争点にした総選挙で、確認する必要がある。
 民間が「リストラで苦しんでいるので定数削減をする」という声があるが、これは、議員の仕事は何かが全くわかっていない発言だ。働く人でリストラを望む人はほとんどおらず、多くの人は安心して働くことを望んでいる。政治家の仕事はリストラをする必要がない経済や社会を作ることであり、万が一のリストラに対して、社会的な安全網(セーフティーネット)を整備することだ。「安易な規制緩和がリストラを招いた」という経済学者の指摘も最近は目に付く。政権を担当してきた議員は、今までの政策の検討が必要だ。
 早急に衆議院を解散して、定数削減の民意を問え。
 
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