Text - Diary - Past - June,2001


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01.06.24 近況報告
 日記を書かぬまま、すっかりほったらかしにしてしまいました。最終更新が4月の半ば、ってことは、もう2ヶ月も経っちゃってたのか……。なんてこったい。
 書かずにいた理由はいろいろあるのだけど、だらだら言い訳してもみっともないだけなので、やめときます。一言、ごめんなさいです。
 ようやく時間の調整もつくようになってきたので、これからは出来るだけマメな更新を心掛けますね。

 というわけで、ここ2ヶ月あまりの近況報告をまとめてしちゃいます。お暇な方はどうぞ。何にせよマンネリな毎日で慢性的なネタ不足ということもあって、そう長くはかかりませんので。


・・・日々全般。
 平日は仕事で忙殺され、休日となれば体力回復に努めてただダラケるばかり――そんな日々の繰り返しです。およそ「華」とか「トキメキ」といったものとは縁遠い暮らしをしておりますよ。寄る年波のせいってやつかどうか知らないけど、溜まった疲れがなかなか抜けない気がする、最近。ナサケナイのう。
 仕事はなんだか理不尽なまでの忙しさだし。なにしろ私の配属された部署には、入社当時には私も含めて4人が働いていたのですが、すでにそのうち3人が辞めちゃいました。つまりは今、私一人で仕事してるってことですな。忙しくて当たり前ですね。私よりあとに入って、たった2日で辞めちゃった人もいたなー、そういえば。まだ慣れない職場で人の何倍も仕事して、それで何か手当が出るかってぇと、そんなものビタ一文ないし。
 一時期よりは落ち着いてきたとはいえ、無理ありすぎの職場であることには変わりありません。私だって聖人君子じゃないので、大して待遇も良くないのにこの扱いじゃ、考えたくもなりますよ……また新しいとこ見つけないとならないのかな、と。……は〜、めんどくさ……。

・・・体調。
 もともと虚弱体質の上、持病がなかなか治らず、相変わらず難儀してます。もう病院行くの飽きました。せめて待合室にプレステくらい置いといて欲しいです。

・・・交友関係。
 5月初めにじーぷら氏&しそ氏と遊んだこと、それと5月末にサトケンさん主催のオフに出たこと、この2つのイベントは必ず後日、改めて日記で書きます。お待ちを。
 でもとりあえず、サトケンさんのオフで印象に残ったことをひとつだけ書いておこうかな。
 ――相変わらずのハイテンション&何でもありのノリで一次会を終え、二次会へと移動してる最中、参加者の一人だったSeaNAさんが、しみじみとこう呟いたのです。
「……『自由』って、いいですよね〜……」
 このたった一言に、その日のオフの意義が、すべて集約されているような気さえしました。何より、言ったのがSeaNAさん、ってとこが余計に面白いとこなんですけどね。ワタシ的に、かなりツボ突かれちゃいましたよ。いいよな自由って、うん。

・・・映画。
 全然観れてないです。劇場での鑑賞はおろか、ビデオでも。――あ、つい昨日、『ハムナプトラ2』を観てきたばかりだったっけ。でもそれにしたって、5月の始めに『スターリングラード』を観て以来だから、1ヶ月以上も新作映画に触れてなかったことになります(もっとも、魅力を感じる映画がこのところなかった、ということもありますけど)。

 その代わりというかなんというか、もともと自分で持ってるお気に入りのビデオやDVDを改めて観直す、というのを、片っ端からやったりしてます。ほとんどは何度観ても面白い作品ばかりなのだけど、たま〜に、意外なほど退屈に感じてしまうものもあったりして、自分の鈍い感性にも多少は変化があるのかななどと、思いのほかいろいろ新鮮に楽しんでます。忘れっぽいタチもこういう時は便利。
 大好きな映画の一つ『天使にラブソングを』の、コーラスシーンばかりをえんえん繰り返して観てみたりね。ホント最高です、あれは。

・・・本。
 竹本健治『匣の中の失楽』読了。仕掛けは確かに凄いと思ったけど、人物描写が薄っぺらすぎて、正直、後半は読んでて苦痛でした。登場人物は10人もいないのに、誰が誰やら全然区別が付かないんだもの。
 東野圭吾『白夜行』読了。なかなか面白かったです。でも、思わせぶりな構成と語り口のわりには、読後に残るものがあまり感じられないような、そんな作品でした。

 で、今は北村薫『リセット』と、小野不由美『黄昏の岸 暁の天』を並行して読んでます。どちらもずっと刊行を待ちこがれていた作品なんですが、いざ読んでみると――
 まず『リセット』。名作『スキップ』『ターン』に続く、“時と人”シリーズです。……これが、どうにも退屈なんですよね……。事件らしい事件はいっこうに起きないし、何を語りたいのかも見えてこない。あるミステリ批評サイトにはこんな風に書かれてました、「自己陶酔したWeb日記を読まされているよう」だと。まさにそんな感じなのです。文章自体はいつもながらの“北村節”で、流麗に気持ちよく読ませてはくれるんですけど。まあ、中盤以降から面白くなるとのことなので、もうちょっと我慢して読んでみるつもりです。
 もう一方の『黄昏の岸〜』は、“十二国記”シリーズの最新巻です。――って言っても、前の巻から5年もブランクがあるっていうのは、ちょっと待たせ過ぎじゃないかい。おかげで、細かい設定やら人物関係やら、まるっきり忘れちゃいましたよ。仕方ないので私はまず、シリーズ最初の作品である『月の影 影の海』を引っぱり出してきて復習してるとこです。これなんて、刊行はもう9年前だぞ。さすがに文章のタッチがだいぶ変化してるな、というのが、新旧読み比べててよく分かります。この調子だと、お目当ての新刊を本腰入れて読み始められるのは、いつのことになるやら……。

・・・漫画とゲーム。
 どっちもパッとしないですね。漫画に関して言えば、「次回が楽しみ」って本気で思えるものなんて、最近は皆無といってもいい状態です。何か皆さんのいいオススメ、ありませんか?
 ゲームも全然。8月に『パワフルプロ野球』の新作が出るので、今はただそれ待ちって感じ。アーケードのシューティング『プロギアの嵐』がけっこう面白いんですが、置いてあるゲーセンが近くになくて……。こちらもプレステ移植待ちかな。いつになるか知らないけど。

・・・音楽。
 宇多田の新譜にはガッカリ。
 松たか子の『コイシイヒト』、妙に耳に残ると思ったら、作詞作曲が私のお気に入りシンガーである川村結花さんだった。でも結花さん本人の新譜『Festa』はなんか違う……。
 鬼束のアルバム聞いたけど、もうちょっと曲のバリエーション増やさないと、今後が厳しいと思うぞ。『眩暈』は良い曲だけど。
 スクープオンサムバディの1stアルバムがようやく出たというのに、近場じゃどこにも売ってない……。そこまでマイナーってこともないと思ってたんだが。ちょっとカナシイ。
 今までノーチェックだったELTの『グレイスフルワールド』、なぜだか妙にツボにハマっちゃいました。元気ソング好き。
 槇原敬之の『桃』もじんわりと良い曲です。まっきーは復帰後の方がむしろ好きかも。

・・・よもやま。
 「たらみ」ってメーカーの、ナタデココ入りヨーグルトが最近の好物です。かなり食べでがあるので、食事をそれだけで済ませちゃったりする時さえあります。

 マリナーズのイチロー、強いのはいいんだけど、コメントがいちいちぶっきらぼう過ぎませんか。なんだかだんだんムカついてきちゃいました。少しは人間っぽい面も見せて欲しいとこです。

 精神に異常があれば罪に問われない、って事を計算の上で犯行に及ぶ。そういう判断ができたということはつまり、異常ではなかった、ということになる。しかし、だからって実際に犯行に及んじゃうような人間を、正常と呼べるのか。……結局は堂々めぐりなんですよね。
『マトモな人間であれば、自分がマトモでないということを知っている』――土屋賢二センセのそんなパラドックスが、妙にダブって聞こえます。


 そんな感じ。
 長くはかからないって、大ウソになっちゃいました。ふと時計見たら、書き始めてからもう3時間も経ってます。早くこれアップして寝ないと明日が地獄なので、この辺にしときます。
 またネタが出てきたらおいおいに書いていきますね。――こんなとこまで読んでくれてアリガト。掲示板の方もよろしくです。では、おやすみなさい。


01.06.26 やさいのひみつ
 じっとりと蒸し暑い、やな季節になってまいりました。でも暑いからといって安易にクーラーとかに頼れないんですよね……私はクーラーの冷風ってやつも、また別の意味で苦手なので。
 ヤブ蚊なんかも出没しはじめ、スキあらば吸血しようとどこからか機をうかがっていやがります。うちは玄関のすぐ外に洗濯機が置いてあるのですが、そこへ服を放り込む程度のわずかな間も見逃さずヤツらは刺しに来るので、できるだけ吸い付かれにくいよう、絶えず体を揺すってガードしたりしてます。洗濯機の前で妙なステップ踏んでる中年男……。あまり人サマに見られたくない光景かも知れません。

 住環境の話といえば(……そんな話だったか? まあいいや)、少しばかり前に、かなりショックなことがあったんです。というのも、私のアパートから歩いてたった1分の所にあったスーパーマーケットが、前触れもなしにいきなり潰れてしまったんですよ……。
 そこは売り場も広く、商品も豊富で(お酒まで扱ってくれてた)、何より安い! とまぁ文句なしのお店だったのです。ビンボな一人暮らしを支えてく上で、どれだけお世話になったか分かりません。そのお店が突然消滅……悲しすぎます。
 ショベルカーで破壊され、がらんどうになってしまった跡地を見て、何とも切ないような気持ちになったものです。

 仕方がないので今は、食料品の買い出しというともっぱら、自転車で5分ほどもかかる某大手スーパー(略してジャスコ)を利用しています。不便になった事、この上ありません。
 とはいえ、他に選択の余地がないのも残念ながら事実。今日も今日とて、買い物カゴをぶら下げて、明日の糧を求めて食料品売場を散策しておりました。やっぱ前のスーパーの方が安かったよなー、復活してくんないかなー……などと考えつつ。
 そんな折、野菜売場を通りがかったところで、何やら明るい歌が聞こえてきました。『みんなのうた』調のほがらかなお姉さんの歌声で、どうやら野菜売場のテーマソングとでもいうようなものを流しているようです。
 はじめのうちは気にも留めてなかったのですが、ふと、その歌詞が耳に残りました。よく聴いてみると、まず出だしがこうです。

「〜〜野菜のヒミツを 知ってるかい?♪」

 ふむふむ。これは何か興味をそそられますな。いったいどんな秘密を教えてくれるんでしょう。その答えが、次のフレーズです。

「〜〜食べると体にいいんだよ〜〜♪」

 そうかー、体にいいのか〜……って、オイ! ヒミツの答えでそれはないだろ、いくらなんでも!
 誰ですか一体、こんなやる気ない作詞をしたのは。手を挙げる人が出るまで、先生、学級会を終わらせませんよ!


01.06.27 オレに無断で。
 閉店間際のスーパーで買ってきた半額の弁当をもそもそ食べつつ、夜の8時半くらいから何気なくナイター中継見てたんですよ。中日vs巨人戦、場所は札幌ドームです。
 7回表の時点で、5対5の同点。試合はそこから、お互いに毎回ランナーを出しつつも、あともう一打が出ないという、見ていて非常にもどかしい膠着状態におちいりました。同点のまま回は進み、9時半、テレビ中継がタイムオーバーになってもまだ終わりません。
 こうなると、どういう形で決着が付くのか気になるのが人情というものでしょう。私はふだんはまず聞かないAMラジオをスタンバイし、試合の状況を引き続いて聞くことにしました。試合終了まできっちり中継してくれるのがラジオのいいところ。半分読書しながら、半分ラジオに耳を傾けるという体勢で中継を聞き続けます。
 ――しかし、これがまた、なかなか終わってくれません。試合は延長に突入し、同じような煮え切らない展開のまま、回ばかりが重なっていきます。11回表、中日の攻撃に入ったところでシビレを切らした私は、とりあえず風呂に入ってくることにしました。下位打線でしたし、雰囲気的にも、試合は大きく動かないだろうという読みがあったもので。
 さて、15分ほどして風呂から上がり、中日の攻撃も終わったかなと、私は再び中継に耳を傾けます。すると――

「――中日、この回一挙4点を奪い、9対5となっております」

 な、なにぃぃぃ!? いきなり4点ゲットだとぉ、あの展開で〜!? しかも、私の聞いてなかったその回に限って打線爆発するなんて……。珍しくAMリスナーになったこのオレ様に無断で!
 試合は結局そのまま、中日がリードをきっちり守って勝ちました。巨人さえ負けてくれれば満足な私は、本来なら素直に喜ぶところなのですが、今日ばかりはどーにも釈然としない気持ちが残ってしまいました。どうやって勝ったのか、結局よくわかんなかったし……。む〜〜〜。
 ……まぁ正直、こうやってネタにすることになるんじゃないかなー、という予感もあるにはありましたが。実際その通りネタになってしまうのが、私の私たるゆえんですね。そういう特殊能力はもっと有効に使えよ、オレ様!


01.06.29 ものがたりの初め。
 宮部みゆきさんが手がけている作品群の中に、“岡っ引きの茂七”を主人公とした、一連の時代劇ミステリがあります。現代ミステリ作家としての印象が強い宮部さんですが、時代物の方でも実はかなりいい味を出しています。短編のひとつひとつに、ほんのりと心が暖まるようなメッセージが込められている上、ひねりの利いたミステリとしてもしっかり成立しているんですね。その語り口の巧さは、舞台こそ変われど、まさに“宮部節”の真骨頂といった感じです。

 私のお気に入りでもあるそのシリーズが、めでたくもNHKでドラマ化となり、今日はその第一回放映日だったのでした。以前から楽しみにして、期待いっぱいで観てみたその感想は――
 ……うーん、残念ながら、イマイチでした……。初回ということもあってか、人物紹介なども絡めた色々なエピソードを短い時間に詰め込みすぎた感じで、ひとつの話としてはテンポやまとまりが悪かったように思います。また、状況説明をセリフに頼りすぎているせいで、うっかり聞き逃すと人物関係などが分からなくなってしまうようなところもありました。
 観終わった後、原作である『本所深川ふしぎ草紙』を読み返してみたんですが、やはり原作のプロットの方がずっとすっきり滑らかでした。もちろん、読んでいて混乱するようなこともなかったですし。
 ……でもそれより何より、キャスティングですよ、問題は。茂七が高橋英樹、って事はないでしょ〜、NHKさん。別に高橋英樹が嫌いというわけではありませんが、原作では、あんなどっしりと貫禄あるタイプじゃなくて、もっと庶民的なオヤジってイメージに描かれてますからね。キャスト知ったときも不安になったんですが、実際観てみたらやっぱり違和感ありありでした(じゃあ誰だったら? と聞かれても、即答はできないんですケド……)。

 とりあえずあと何回かは観てみるつもりではいますが、次回以降も同じような感じだとしたら、全10回だというこのシリーズを全部観るかは分かりませんね〜。今後、もうちょっと「こなれて」くれることを切に望みます。
(原作は文句なく面白いので未読の方はぜひどうぞ。前述の『深川〜』と、『初ものがたり』がオススメです)



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