チェーンソーで製材 11
 お隣さんとの境界にある太い赤松。枝が屋根にかかっているので伐採することになりました。3本あるうち2本は我が家の敷地。管理事務所を通じて伐採業の方に依頼、クレーンを使った大掛かりなものになりました。 伐採は手慣れたプロの仕事で、見ているだけで済むのですが、問題は伐採したあとの丸太。材の片付けにも結構費用がかかるので、製材して板か柱で使うことに。山桜や栗だったら嬉しいのだけど、赤松だと、作れるのは薪小屋くらいかな。

 写真だと短く見えますが、長さは2mくらいあります。太さは元口で60cmはあろうかという丸太なので、ちょっと覚悟が必要です。l
伐採して片付けるときはクレーンでひょいひょい積んでいきますが。
 
 持っているチェーンブロックは500kg。試しに吊ってみましたが、ちょっと巻き上げる時の音が苦しそう。無理して壊したくないので、1クラス上の1t のものと、丈夫なスリングを購入。3脚も1t なので仕様としては問題ないようです。
 製材台も、以前は材を載せる部分とチェーンソーをスライドさせるレールを1体にしていたのですが、取り回しが悪いので分離。併せて材を載せる部分の長さを1.5mにして、重量のある材もパイプに乗せるように改造。製材台の移動も楽になりました。
 写真手前が材載せ台、後ろにあるのがチェーンソーのスライドレールです。
材載せ台の足には10cm角のベースがねじ止めしてあり、沈まないようにしてあります。滑ってしまわないか心配でしたが、材が十分重いようで安定しています。三脚の方もベースをつけないと材の重さで足が地面にめり込んでしまいます。

 伐採からあまり日がたっていないので、水分たっぷりの重い材、材の山からスリングをかけて材載せ台まで移動するのも一苦労。これで怪我したら複雑骨折クラスになりそうなので、慎重に作業を進めます。

 製材台の置いてある場所は、少し右下がりの傾斜になっています。画面左手から引き始めるので、傾斜が付いている分楽にスライドできます。もっとも、材を切っているときに一番力が必要なのは、上から抑え込んでチェーンソーが暴れないように抑えること。前に押す力は、チェーンソーの切れ次第。研げていれば、そう力はいりません。これも切れのバロメーター。
 
 50cmのガイドバーと殆ど同じ長さ。このサイズならこのまま板に挽くことができます。
これ以上のサイズは、上を削いで、丸太を回転させまた削いで、45cmくらいの高さに整えたものを90度回転させ、ようやく板に挽くことができます。これだけでも結構な作業。

 そういえば、材を積み重ねるとき、邪魔なタラノ木を根本から切りましたが、しばらくしたら、周囲1、2mのところから5,6本、芽を出し、あれよという間に1mくらいに育ちました。たくましい木です。来年は天ぷらが楽しめそうです。
   
   10cmくらいの厚さに挽いたところ。材載せ台の幅が広いのは、安定させるためと、製材した材をとりあえず置いておける場所を確保するため。製材しても重いので、一気に地面に下すのは重労働です。

 この太さになると、効いてくるのがチェーンの切れ。1本挽くたびにせっせと研ぎます。結構回数研いでいるのに、研ぎが一向に上手くならないのは何故でしょう。
 チェーンソーから飛ぶ木くずが細かくなってきたら切れなくなった証。縦引きは横引きより木くずが細かいですが、おがくずのようになってきたら研ぎ時です。

 この材を乾燥させるため、桟をかませて積むのも一苦労です。本当に筋トレです。これやっている限りは腕の筋肉、間違いなくボディービルダーのように割れます。 
   パイプの位置調整で便利なのが、ロング6角レンチ。標準の長さのものに比べて楽に作業ができます。
 2本用意して、調整が必要な場所にセット。調整が終わるまで差しっぱなしにして、抜き差しの手間を省きます。
 こちらの台にはベースはつけていません。台が軽いので、地面との抵抗がないとずれてしまいそうな感じです。

 今回挽いた材が乾燥して使えるようになるのには3年後くらいかかるでしょう。3年後もチェーンソーや丸ノコが使えるくらいには元気でいないと。