チェーンソーで製材

 最近は忙しく、春のクラフトフェアどころか、秋にも出展できそうにありません。インクルルームとかせかけの材は切り出してあるのですが、目標が無くなってしまったので、ちょっと長いシーズニングに。
 代わりに、単管パイプでチェーンソー用の製材台を作りました。
 材を載せるパイプは2mなので、1.5mまでの丸太が製材できます。最初は2.5mのパイプを使おうと思ったのですが、2mの材をこのパイプの上に載せるには、チェーンブロックの櫓など、別の設備が必要になりそう。足腰と筋力を考えると、このくらいがいいところ。20代の頃だったら2.5mで作ったかな。
 左の写真はまだ未完成。両サイドと後ろに、足を支えるパイプが横に通って完成です。
 チェーンソーは、この製材台専用機としてMade in China の「HAIGE」を購入。50cmサイズで、価格は、税込み 19,800円でした。 (あれ、今見たらちょっと値上がってる。) いずれにしてもお安いチェーンソーです。 本体は中国製、キャブは日本製、ソーチェーンはオレゴン、アメリカ製と東西織り交ぜの1台です。 

 チェーンソーのインプレッション 
良いところ 
 エンジンの始動は良い。エンジンは排気量の割には非力な感じだけど、安定してます。 
悪いところ 
  剛性が低い。樹脂部は強度不足か。その割にはちょっと重め。一番困るのは、バーを握って持ち上げた時に しっかりしたホールド感が感じられないこと。グリップバーの強度と取り付け方に改良が必要でしょう。初めてて購入するチェーンソーとしてはお勧めできないかな。
 ただ、総合的にはお買い得かと思います。薪作りで丸太を定尺に切る用途では十分使えます。
 今回は手で持っては使わないので、欠点も気になりません。むしろ安定のために重い方が良いくらいです。エンジン部の8mmのボルトに高ナットをつけ、30mmの楢のベースに固定しています。グリップのパイプもベースに切った溝に嵌る構造なので安定します。
 ベースの板ごと単管パイプをスライドさせて切っていく構造。このパイプを上下にスライドさせ板厚を調整します。

 今回試し切りするのは、直径20cmくらいの、細いけれど節の多い素性の悪い朴。朴は柔らかい材なので試し切りにぴったり。
 左右は、単管パイプに通した単管に平行のリブで支えます。前後にはストッパー。
 
 今回はストッパーに釘を通して材を安定させることができました。毎回釘はやっかいなので、ストッパーに先をとがらせたボルトをナットで固定して固定ピンにする予定です。
その前に、切断高さの調整。 元口と末口の芯の位置をそろえます。材にガイドを沿わせて切断する方法もありますが、このような節の多い木や、元口と末口の径の違いの大きな材では、外皮に平行して引いた場合芯がずれ、目切れ材になってしまいます。できれば元口の芯から末口の芯で切りたいところ。
高さの調整は、チェーンソー側のパイプジョイントの遊びを利用して前後の高さをずらします。もう1つ、材側のジョイントパイプを開き、材をちょっと落とし込むようにすれば高さを調整できますが、普通はチェーンソー側の調整だけで間に合うでしょう。

 足は不整地でも置けるように、4本独立して長さが調整できる構造に。1mのパイプを70cmに切りつめています。残った30cmのパイプは、自動かんなの受けのローラーにする予定。

 リブ類は、単官パイプ用なのでしっかりしています。相当太い丸太でもしっかり支えてくれそうです。

 チェーンソー製材の欠点は、バンドソーに比べ刃厚があるのでロスが大きいところ。それほど径が大きくなければ、半割か太鼓に引いて、あとはバンドソーを使った方が良いでしょう。
 

 とりあえず切ってみました。ソーチェーンは研いであるので、滞ることなく切れていきます。途中で2回チェーンソーを止めて切り口にくさびをかませます。
高さを調整したので、芯の髄のところでちゃんと切れてますね。切り口も思いの外きれいです。

【マウスロールオーバー】
 さすが50cmのバーは、20cmの材では余裕綽々。これで19,800円ならいいかな。あとは耐久性がどれくらいあるかだ。

だいたい、今回の試し切りで雰囲気がわかりました。もう少し改良を加えて次回から本番です。