バイクにナビ


Fazerにもナビが欲しいと、ある日突然HPのiPAQ rx5965というGPS付きのポケットPC(いわゆるPDA)を買ってしまいました。
ナビ専用機ではなく、いわゆるPDAなので、いろんな用途に使えるやつです。GPS中心にiPAQ自体にハマった記録は別のページに譲るとして、ここではFazerに取り付けて使った記録を残しておきます。

なぜiPAQ rx5965?

バイクにナビを付けるに当たって、何を優先するかでいくつも選択肢があります。
ツーリングでの使い勝手を何より重要視する場合、ガーミンやガーミンベースのホンダ純正ナビのような防水のしっかりしたものを選ぶことになります。ツーリングでは、雨でも走らなければならないので、防水構造でないナビでは、雨中での使用はあきらめるか、あるいは防水ケースに入れて操作をあきらめなければならないからです。ただし、この選択肢はそれなりに値段が高くなります。
雨中での不便は目をつぶるとすると、もう少し値段が安く機種も多いポータブルナビ専用機が選択肢になります。ほとんどが四輪向けですが、最近では有名メーカーからも続々と安いポータブルナビ(メモリナビ)が出てきています。カーナビおよびバイクナビ用途でしか使わないのであれば、ナビ専用機のほうが安定性とか操作性が高いのでお勧めです。
最後に、ナビ以外にPDA的な機能をいろいろ使いたい、あるいは、徒歩や自転車でもナビ(GPS)を使いたい場合です。Windows CE(あるいはWindows Mobile)ベースのGPS付きPDAを選ぶことになります。(PDAにGPSレシーバーを追加するといさらにマニアックな手もありますが....)この場合、基本はPDAですからアプリ次第でいろんなことができますし、ナビソフトも徒歩も視野に入れているものが多いので、バッテリー駆動で電車&徒歩での移動にも使えます。
ワタシの場合、3番目を選びました。バイクでナビを使う頻度はしれているし、基本的に「ややこしい機械」が好きですから〜。(^^;
中でもiPAQ rx5965を選んだのはなぜかというのは、普段rx5965を何に使っているかをリストアップすればわかると思います。

  1. バイクでの現在位置確認およびルートナビゲーション
  2. 同時にBGMとして音楽を流す
  3. 出張先などでの徒歩ナビ
  4. DVDをmp4に落として、移動中などに鑑賞
  5. BlueToothを使って、パソコンとの間で簡単にファイル転送
  6. 出先でのエクセル、ワード、パワーポイント使用
  7. WLANを使ってウェブブラウジング
  8. WLANを使ってメールチェック
  9. 電車で電子ブックを読む
  10. 電子辞書
  11. キッチンタイマーw
これがすべて単体でこなせるのは他にありませんでした。


ナビ取り付け

PDAはまがりなりにも精密機器だし、バイクでは振動や風に曝されますから、あまりいいかげんなマウントでは心配です。やはりバイクで実績のあるものが良いだろうと考え、RAMマウントを使うことにしました。
PDA用横型ホルダとUボルトのセットを使います。

ハンドルのどこにUボルトクランプを付けようか眺めていて、はたと気づきました。「ハンドルのクランプとそっくりかも!?」
試しに合わせてみると、サイズはちょうど良さそうなのですが、ボルトの穴が小さくてFazerのクランプに使っているボルトが入りません。幸い材質はアルミなので、リーマーを使って穴を拡げてみました。
その結果、左の写真のように違和感なく収まりました。
ナビを使わないときは、この状態にしています。Uボルトっていまいち安っぽくて、付けっぱなしにしたくなかったのですが、これならOKですね。
左側に転倒すると、ここが割れるかもね...
アームとホルダを取り付け、iPAQを付けてみたところがこの写真です。アームを左に向けて、左スイッチボックスの右上に設置するようにしました。
信号停止のときとかに左手で操作したいので、この位置が良いかと。スクリーンにも干渉しません。
これが、乗車時の目線に近い写真です。スピードメーターがギリギリ見えます。
この写真ではiPAQは横置きですが、その後いろいろな使い勝手を考えて縦置きにしています。この位置のまま縦置きにしてもスクリーンには干渉しないですね。
ちなみに、この写真は真昼の直射日光が当たっている状態で撮っています。iPAQの液晶は透過型なので明るいところは不利なのですが、バックライトが明るいのと地図の配色のおかげで、道や案内情報は十分判別できます。(肉眼ではこれよりもう少し見やすいです。)
ナビを付けての初ツーリングの写真です。
DCソケットからの電源ケーブルと音楽&ナビ音声を聞くためのヘッドフォンケーブルがつながっています。


ナビ使用感

rx5965には、b-walkerというナビソフトがインストールされています。これは、バイク乗りの間で(それなりに)売れているmioというPDA系ナビのソフトと兄弟の関係のようです。おかげで、いろいろな使いこなしノウハウや、オービスデータなどが流用できます。
しばらく使ってみた感じでは、初期トラブルがバージョンアップで解消されて以降、まずまず実用に耐えるかな、といったところです。
大きめの要改善点を挙げるなら....

  • グローブはめた手で操作しづらい。ボタン大きくしてくれ〜。
  • たまにリセットしてやらないと、動作が重くなったりフリーズしたりする(1日くらなら大丈夫)。MacOSだったらな〜。
  • ルート案内が専用機にくらべるとちょと....。
  • 検索データ(POI)があまり充実していない。
  • 地図をいじった後で現在地表示に戻る「現在地」ボタンがほしい!(ルート案内中なら案内に復帰するボタンはあります。)
  • 目的地だけ入れてルート検索したら、自動的に現在地を開始値点にして検索するようにしてほしい。
  • バイクナビでは、付属のb-walkerでOKなのですが、徒歩ナビでは地図が貧相すぎて使い物になりません。そこで、市販のスーパーマップルデジタルを購入して、付属のポケットマップルデジタル(PMD)をインストールしました。rx5965は本体に2GB、さらにSDカードも4GBまで使えるので、全国版の詳細データ(1GB以下)を入れても余裕です。
    PMDは地図の閲覧だけでなく、GPSでのリアルタイム現在地表示や進行方向上向きのヘッドアップ表示、母艦のスーパーマップルデジタルからの地図やカスタム情報読み込み、目的地への方向表示などができますので、簡易ナビとしても使えます。 どちらも地図データは昭文社なのですが、見た目がかなり違いますので、ちょっと比較してみます。

    b-walker ポケットマップルデジタル
    これは、市街地でのほぼ同じ表示範囲の比較です。PMDのほうがはるかに地図らしいですね。
    b-walkerは国道と主要県道が判りやすいかわりに、それ以外の道はすべて細線になってしまい、広い道も路地も同じに見えます。また、ビル街も田んぼも見た目が同じです。知らない街を歩くときに使うならどちらを選ぶかは一目瞭然ですね。

    b-walker ポケットマップルデジタル

    こちらは、房総の山中で比較したものです。
    山の中を県道メインで走るときに使いそうな縮尺にしてありますが、この場合はb-walkerのほうが使いやすいです。県道番号がまめにふられているほか、何を残して何を出さないかがツーリングマップルにやや近い感じです。
    惜しいのは、県道でも細い線で出てしまう路線があり(県道182がそうです)、もう少し縮尺を大きくしたときに市道などに紛れてしまうことと、県道番号が青地に黒で見づらいことです。

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