画像センサのお話。

難しい理屈や理論ではなく、実際に画像センサを導入するに際しての流れ、考え方などをご紹介させて
いただきます。

画像センサの一般的な導入目的は「ワーク(商品)の外観検査」です。
「ワークを写真撮影し、登録されている写真データと比較、その結果を外部に伝える。」
大雑把にいえばこんな感じです。
それ以外に「ワークの位置情報伝達」にも用いられています。
(ロボットアームなどに、流れてくるワークの位置や傾きなどを伝え、グリップ位置の補正を行う。など)

外観検査と申しましても
「ワークの傷を検査」「ワークに定められた加工(ロット印字、)がなされているか」「取り付け方向などの確認」などなど、お客様ごとに様々なご要望がございます。

仮にお客様が「ワークのロット印字有無検査」をご希望なさっているとします。
その際、ご確認いただきたいこととして下記の4項目を列挙いたします。

1、文字の大きさ、列、文字数、色
2、ワークの素材、色
3、ワークの種類(単品種か多品種なのか)
4、検査する場所(ライン上のどの部分で検査なさるのか)

まず最初に下記の条件に当てはまるワークかどうかを検討いたします。

「文字が大きくはっきりしている」
「一列あたりの文字数が少なく、2列程度である」
「背景(ワーク)が単色」
「背景と文字の色が明らかに違う」
「背景が外光の影響を受けにくい(アルミ包材のようなピカピカしたものではない。)」
「文字が常に一定、もしくは変更に明らかな法則がある(日付など)」
「印字する場所が常に一定」

これらの条件にすべて一致する検査であれば
比較的安価なビジョンセンサ
OPTEX社製CVS4シリーズなど

上記項目に一致しない件数が1つか2つであれば
導入し易い画像センサ
OPTEX社製MVS−OCR

上記項目に一致しない件数が多く前記2機種では対応できないのであれば
本格的な画像センサ
(KEYENCE社製CV−3000シリーズCV−5000シリーズXG−7000シリーズ

という順に機種のご提案を致します。

上位機種になればなるほど、様々なワークの検査を行えますが、その分、少し知識が必要な設定を
しなければなりません。

機種が決定すれば、設置、運用です。
ほとんどのお客様が既存ライン上での検査をご希望なされます。
また、
検査結果によってどうするのか
 ブザー、ランプなどでの告知のみ(簡単ですが問題も多いです。)
 ラインの停止(方法はいくつかあります。非常停止、停止ボタンなどに連動させるなど)
 NG検出時に画像を出力する(一部センサのみ可能)、履歴を残す
品種が複数ある場合、その切り替え方法はどうするのか
 センサを直接操作する
 外部機器との連動(RS−232C通信、PLCとの接続など)
など、どのようにセンサを「使用」するかによって用いる「システム(機器)」を決定いたします。


これが弊社の画像センサ導入までのお仕事です。
実際導入なされた後にも
検査項目の変更
新品種追加
設置場所、設置目的(検査目的)の変更
などもお引き受けいたします。(有償です、サポート契約有)



画像センサも大雑把にいえば光電センサと同じ「センサ」です。したがってお客さまご自身でご購入、設置いただける物です。そのほうがはるかに安価です。
実際、そのような現場(工場、施設など)は数多く存在いたします。
その場合、センサの選定(テストを含めた)、設置、制御を行える部署(専従者)が必要でしょう。
各センサメーカの方々も精一杯サポートしてくださいますが、検査に「必要」なすべてを引き受けて下さる
わけではありません。

時々、耳にしますお客様の声の中で
「簡単だというので実際に購入してみたがやり方がよくわからない」
「(業者の方が)設置したらそれっきり何もしてくれない」
「設置後新しい検査項目を追加したいのだが方法がわからない」
だから、そのまま使っている(最悪の場合使用していない)
というお話をお伺いすることがあります。

画像センサの「販売」を目的としている会社の方に
「(設置を含めた)運用」まで求めるのは正直、無理があります。
また、「何でも出来る物はそれなりの知識などが必要」なのです。
(このHPを作っているエディターも然りです。)
車や単車の運転と同じです。
まっすぐ走って止まるだけなら誰にでも出来ますが
高速の合流や山道での快適なドライブには
それなりの経験や知識、技術が必要になるでしょう。

画像センサも同じ物です。誰にでも使えます。簡単です。
でも必要なことをやりたいのであれば、それなりの「物」が必要なのです。

もし、現在導入しているセンサの設定などでお困りでしたら
一度ご相談下さい。お電話、メールなどのお問い合わせは「無料」です。
必要かつ可能であれば(許可をいただければ)お伺いして解決策のご提案も致します。
また、現在目視検査を行っているにもかかわらず不良品混入などでお困りのお客様も
同じようにご相談下さい。
お力になれることがあるかもしれません。

オーダーメイド検査装置
(画像センサ)

このページ下段に画像センサについて少し触れています、よかったら詠んでみて下さい。

左の写真は画像センサなどを含めた「複合検査装置」です。
画像センサを用いて外観検査を行い、接触式センサを用いて商品の大きさが適正であるかの検査を行い、いずれかの検査に不合格の商品をベルトコンベア上より取り除くことが出来る装置です。

お客様のご要望は「ロット印字を行った後に検査をする。ただしロット印字、検査とも同一コンベア上を移動しながら行う」というものでした。

ご要望に沿うために
機長2mのインバータ駆動のコンベアを作成、最後尾に電動シリンダを用いた排出機構を装備、電動シリンダは作動量、速度を可変式にし、可能な限り設定変更をタッチパネルから行えるようにする、設定などの変更可能なデータは商品ごとに記憶データを呼び出せるようにする。etc・・・。という装置が完成しました。

このように、お客様のご要望などをお伺いし、なるべくご希望に沿う装置を設計製造いたします。

トップ ページへ

エム‐テク検査装置の設計製造、装置制御の設計製造、改修

〒561-0802 大阪府豊中市曽根東町3-9-3-401 TEL06(6865)4005 FAX06(7173)1049
e-mail s-masuda@tech.email.ne.jp