ロード・トゥ・パーディション(ROAD TO PERDITION) ジャンル:家族 |
2002/11/02
08:15 編集 | |||
ストーリー | 鑑賞月日 平成14年10月25日 映画館 アポロシネマ8(大阪) 監督 サム・メンデス 撮影 コンラッド・L・ホール 音楽 トーマス・ニューマン 時代は30年代、所は雪が降り積もるイリノイ州ロックアイランド、夫婦とその子供達、兄と弟の4人家族は静かに暮らしていた。父の仕事(実は殺し屋)を兄が知った時から、運命は音を立てて回り初めた。だが運命と呼ぶにはそれはあまりに苛酷なものであった。父が父とも慕う組織のボスの駄目息子に妻と弟を殺された父子は復讐の旅にシカゴへと旅発つ。だが組織から逆に殺し屋を差し向けられる。父子は伯母の住む「パーディション」へと向かう・・・。 父のサリバン役にトム・ハンクス、子に新人のタイラー・ホークリン、妻子を殺したルーニーの駄目息子にダニエル・クレイグその父役にポール・ニューマン、サリバン親子を狙う殺し屋にジュード・ロウ。まさになんという豪華な顔ぶれであることか。 | |||
出演 | トム・ハンクス | ポール・ニューマン | ジュード・ロウ | |
この映画にいくら出せますか? | 2000円〜〜2000円 | |||
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
☆☆☆☆☆ | ☆☆☆☆☆ | ☆☆☆☆☆ | ☆☆☆☆☆ | ☆☆☆☆☆ |
コメント | 映画のタイトルのPERDITIONは地獄と訳せる。もちろん単なる町の名前ではあるのだが。作者がなにかを意図したのかどうかは確かではないが、多分主人公のサリバンが息子だけは天国へ行けると真剣に思っている事に関連するのかもしれない。 あの禁酒法の時代、もちろん私が生まれる前の話だが、私にとって何故か懐かしく、また愛すべき大好きな時代である。 毛布のような厚いコートと帽子。画一化されたスタイルではあるが、あの時代が活きずいている。そういえば最近あの帽子をかぶった人をあまり見なくなった。私の子供の頃のいつもの父の姿でもあったのだが。 映画の色調は総じて静かで柔らかなものだ。ギャング映画というより「ゴッド・ファーザー」に近い家族をテーマとしている。相違点は大家族を描いたものと二組の父子を描いた点であろうか。父と慕うルーニーとの対決シーンの物寂しい灰色の色調と(そういえば雨のシーンが多い気がする)駄目息子とのシーンでの色彩の激しさは、その感情を我々に強く語りかけていて返って寂しい。この映画の美しさはまさしく復讐の怒りの底流にある物寂しさにあるのでは無いかと思う。 駄目息子の演技には目を瞠ったし、ジュード・ロウのあの髪の毛はどうしちゃったのという感じだったし、父子の銀行強盗シーンには笑っちゃたし、トム・ハンクスとポール・ニューマンはやっぱり凄い、満足した作品でありました。 |
サイン(SIGNS) ジャンル:サイコ・サスペンス |
2002/11/02
08:00 編集 | |||
ストーリー | 鑑賞月日 平成14年10月12日 映画館 南街シネコン(大阪) 監督 M.ナイト・シャマラン 撮影 タク・フジモト 音楽 ジェームズ・N・ハワード ある朝突然出現したミステリーサークルをはじめとして、ひとつの家族のまわりに次々と起こる怪奇現象、そしてそれらは見逃していた最初の彼らの妻であり姉であり母である者の死から続くサイン(兆候)であったのだ。主人公のグラハム・ヘスはその事故以来、神父の職とその信仰を捨てた。物語はどういう方向へ行くのか、中盤までの展開は順調に続く、やがてTVで世界各地のニュースが流れると彼ら以外の住民は街を離れ始める。 やがて彼ら家族を襲った恐怖とは・・・。 | |||
出演 | メル・ギブソン | ホアキン・フェニックス | ローリー・カルキン | |
この映画にいくら出せますか? | 2000円〜〜2000円 | |||
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
☆☆☆☆ | ☆☆☆ | ☆☆☆☆ | ☆☆☆☆ | ☆☆☆ |
コメント | 主人公のグラハム役に大ファンであるメル・ギブソンが出ている。シャマラン監督の前2作にはブルース・ウイリスが演じていた。いずれも映画館では観ておらず後日ビデオで私は観たのですが、今回もなぜ彼でなくメルにしたのか疑問が残る。 私は何故か5月に観た「アザーズ」とつい比較してしまう。キャストの構成も酷似しているし、舞台も家のまわりだけだ。然し作品の好き嫌いで言えば残念ながら「アザーズ」に軍配があがる。大好きなメル・ギブソンが出ていてもだ。 それと監督がヒチコックファンであるのは良いが、あの「鳥」のパクリは感心しない。 それとついでに言わしてもらうとヒチコックばりにチョット出ならまだしも、助演者というくらい出ずっぱりという所も気に入らない。一番気に入らないのが後半のシーンである。恐怖は具現化するときが難しい。まさしく今回はそれに当てはまる。なによりも観客に何故?解らない。どうしてそうなるの?という疑問を残してはいけない。 映画というのは有名な作家の作品で名監督が撮影して、しかも名優が演技していても、面白くないものは面白くない。 あの「グラディエーター」のホアキン・フェニックスが義弟役で、またマコーレ・カルキンの弟のローリー・カルキンが子供役に出演していて、それなりにキャストも面白かったのだが、ストーリーに決定打がなかった感が否めない。 今回は結構辛口かもしれないが、メル・ファンとしては最近味わったことのない失望感がなせるものとお許しあれ。 |
トータル・フィアーズ(THE
SUM OF ALL FEARS) ジャンル:ドラマ |
2002/09/28
18:56 編集 | |||
ストーリー | 鑑賞月日 平成14年9月23日 映画館 お台場シアター6 監督 フィル・アルデン・ロビンソン 撮影 ジョン・リンドレー ASC 音楽 ジェリー・ゴールドスミス 原作はトム・クランシー「恐怖の総和」の映画化である。彼の作品の主人公ジャック・ライアンが映画でも活躍する。このシリーズはかなり映画化されているので、映画でのみ彼を知る読者は、今回は大分時代が遡っていた事を知ることだろう。彼はまだ独身であり大統領になることさえ感じさせない初々しいCIAのアナリストである。これは前作の「いまそこにある危機」のハリソン・フォードのイメージを払拭させる新しいシリーズを意図した映画としての脚色によるものだ。 もともと原作を読んでいた私にとっては内容よりも、そのプロットそのものが、どう映画化(映像化)されるのかが興味深かった。 トム・クランシーの小説も「日米開戦」を読むまでは面白かったが、あれを読んで気を悪くしたのは事実だ。それでもその後「合衆国崩壊」「大戦勃発」まで性懲りもなく読んでいる。 まあ面白いから仕方ないのだが。 | |||
出演 | ベン・アフレック | モーガン・フリーマン | ジェームス・クロムウェル | |
この映画にいくら出せますか? | 2000円〜〜2000円 | |||
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
☆☆☆☆ | ☆☆☆☆ | ☆☆☆☆ | ☆☆☆☆☆ | ☆☆☆☆ |
コメント | もともと休息の為に入ったという不純な動機による鑑賞(原作を読んでいたので実は観る予定にしていなかった)であったが、充分面白かった。ソビエトがロシアに変わっていたり、チェチェン紛争があったり原作と異なる点(勿論ジャックの設定も含めてだが)は、あったものの、前半の導入部から中場の核爆発まで一気に進むテンポはさすがと言えよう。 爆破や死体などのバイオレントな描写を極力避けたという監督の想いは伝わり、だが然し、そのかわり見えない部分を想像で置き換えることで充分にその恐怖が伝わってくる。 題名のように恐怖の総和は恐怖でしかない。その後半の展開はまさしく手に汗握るものだった。 主役のジャック・ライアンに「ベン・アフレック」、キャボット長官に「モーガン・フリーマン」、大統領に「ジェームズ・クロムウエル」などの実力派に囲まれて、シリーズ物で私の好きな役どころのキャシー役「ブリジット・モイナハン」、ジョン役「リーヴ・シュライバー」達の若い俳優も充分目だっものだった。 |
スターウォーズ Ep,.U(ATTACK OF THE CLONES) ジャンル:宇宙 |
2002/09/07
09:28 編集 | |||
ストーリー | 鑑賞月日 平成14年9月1日 映画館 南街シネコン(大阪) 監督 ジョージ・ルーカス 撮影 ディビッド・タッターソル 音楽 ジョン・ウイリアムズ 物語はいわずとしれた「STAR WARS」の全6話中の第2話、この壮大なサーガ(SAGA)は実は20年ほど前に第4話が初演された。その後5話、6話と続き完結された。ところがそのサーガを補完する意味も含めて(勿論絶大な支持を受けての事でもあるのだが)第4話に至る第1話が数年前に上演され、今回がその続編となる。初演から見ている私等世代の観客が多かったのも当然の事ながら、第1話から見た方でも充分その楽しさは伝わってくる傑作です。何年後かに第3話が出来、このサーガが完結する。楽しみなことではありませんか? | |||
出演 | ユアン・マクレガー | ナタリー・ポートマン | ヘイデン・クリステンセン | |
この映画にいくら出せますか? | 2000円〜〜2000円 | |||
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
☆☆☆☆☆ | ☆☆☆☆☆ | ☆☆☆☆☆ | ☆☆☆☆☆ | ☆☆☆☆☆ |
コメント | 実は夏休みに孫どもと見ようとしていたのですが、孫の支持を受けず見ることが出来なかったので、遅ればせながらになってしまった次第です。VFXの進歩が無かったら撮れなかった映像がふんだんにあり、期待を裏切らない出来栄えでした。 オビワン・ケノービ役のユアン・マクレガーは存在感があり楽しめた。若いふたりのアナキン・スカイウオーカー「ヘイデン・クリステンセン」とパドメ・アミダラ「ナタリー・ポートマン」のラブロマンスは全5話中初めてのエピソードであったし、フランク・オズのあやつるヨーダのファイティングシーンは面白かった。 パルパティーン最高会議議長とアナキンの交流の始まり、アナキンの彼の母の死によ る復讐心の誕生などは充分、第3話へのプロローグを予感させるものだ。 クリストファー・リーやサミュエル・ジャクソンなどお馴染みの顔に会えたのも良かった。今回は充分満足できた作品でした。 |
チョコレート(MONSTER'S
BALL) ジャンル:家族 |
2002/07/28
07:41 編集 | |||
ストーリー | 鑑賞月日 平成14年7月27日 映画館 シャンテ・シネ1 監督 マーク・フォスター 撮影 ロバート・シェイファー 音楽 アッシュ&スペンサー 時代は現在、アメリカ南部ジョージア州の刑務所でレテイシア「ハル・ベリー」の夫「ショーン・コムズ」が死刑を執行される所から、彼女とその死刑を執行したハンク「ビリー・ボブ・ソーントン」の2組の家族に、運命は壮絶にその変化と関わりを開始する。原題の意味は英国で死刑の処刑前夜に執行人達が行う一種の禊の意味を込めた宴(ball)の事と映画の中で説明されている。邦題の意味は彼女の息子と彼が好んで食べたチョコレートアイスと、ベースにある人種問題の象徴である黒人のそして彼女の肌の色を意味しているとのこと。 | |||
出演 | ハル・ベリー | ビリー・ボブ・ソーントン | ヒース・レジャー | |
この映画にいくら出せますか? | 2000円〜〜2000円 | |||
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
☆☆☆☆ | ☆☆☆☆☆ | ☆☆☆☆☆ | ☆☆☆☆☆ | ☆☆☆☆☆ |
コメント | インディペンデント特有の少ない登場人物達が互いに濃密にからみを持ちながら、然も激しいそれぞれの運命の衝撃を持ちながら、この穏やかさは何だろうと考えた時、それはやはりカメラワークにあると気がついた。 彼女が夫を処刑したのが彼だった事を知る場面の描写は私には十分理解できるものであった。その後ラストに通ずる場面の何と穏やかなことか。ラストの台詞がまた良かった。私にもこの幸せがほんわり伝わってきて観て良かった映画でした。 ハル・ベリーは素晴らしく綺麗ですが、この映画では生活苦の汚れた女を良く演じていた。幸せな一時のシーンでさえも、ちっとも美しさは感じられなかった。もっともそれらは演技として納得の行くもので、きっと何年かして彼女の生活が落ち着いてからその輝きが表れる性質のものと、とらまえている違いないと勝手に想像しています。アカデミー賞もうなずける名演技でした。 余談ですがベットシーンも巷間言われている程とは思えず、しごく普通に描写されていると思いました。タトーをいれた彼女のお尻がキュートでした。綺麗な彼女を見たい貴方は近日公開の「007」をお楽しみに。 ハンクの息子「ヒース・レジャー」ですがパトリオットで初めて観ましたが今オリバー・ストーン監督の「アレキサンダー」で主役を演じる予定とか、今から楽しみです。今回は優しく素直だが父との間を悩む青年役を上手く演じていて十分その存在は大きかった。あの衝撃のシーンはわずか数秒で終わり、まさしくこのドライな切り口こそ、変な感情の流入を許さないマーク・フォスター監督のスタイルなのだろうか。 |
ワンス&フォーエバー(WE
WERE SOLDIERS) ジャンル:戦争 |
2002/06/23
10:05 編集 | |||
ストーリー | 鑑賞月日 平成14年6月22日 映画館 日比谷映画劇場 監督 ランダル・ウオレス 撮影 ディーン・セムラー 音楽 ニック・グレニー・スミス アメリカが本格的にベトナム戦争に参入したばかりの頃(1965年)、ベトナムのホー・チ・ミン・ルートの重要拠点でもあったイア・ドラン谷での3日間の本当にあった戦いを描いたものである。地獄の黙示録の中でワーグナーの曲にのって飛び立つヘリコプターを馬に見立てた騎兵部隊の最初の試みの部隊であった。もちろんあの難しい映画のようにワーグナーの曲もなく、ただ事実を容赦なく伝える原作の実体験と臨場感が迫力を伴って伝わってくる作品になっている。この作品の特色は留守を預かるご婦人達の描写が多く、またベトナムの兵士の恋人にも等しく優しさの眼差しを与えている点であろうか。 | |||
出演 | メル・ギブソン | マデリーン・ストウ | グレッグ・キニア | |
この映画にいくら出せますか? | 2000円〜〜2000円 | |||
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
☆☆☆☆ | ☆☆☆☆ | ☆☆☆☆ | ☆☆☆☆☆ | ☆☆☆☆ |
コメント | 私が観たメル・ギブソン(ハル中佐役)の直近の映画は「パトリオット」でした。今回のランダル監督と組んだブレイブハートも勿論のこと、彼の作品は殆ど見ています。前回の映画では泣かされました、そして今度もまた・・。全幅の信頼をおく騎兵隊のパイロット、クランドール中佐(グレッグ・キニア)との戦場でのアイコンタクトは胸が詰まる想いがしましたし、副官ベイジル曹長(サム・エリオット)の言った「カスター将軍と貴方は違う・・」のくだりにもぐっと来ましたし、ジョーUPI記者(バリー・ペッパー)との話の中で「沢山の若者を・・」でも泣けました。恥ずかしながらハンカチを使わずにはいられない程泣かされました。 戦争で我々は家族や友人を数多く失ったり、彼らが傷ついているのを見ています。決して忘れてはいけない義務があるように思います。それが戦争を無くせ無い、愚かな我々人間の最低のルールではないのでしょうか。 |
アリ(ALI) ジャンル:人間 |
2002/06/09
15:52 編集 | |||
ストーリー | 鑑賞月日 平成14年6月8日 映画館 丸の内ピカデリー2 監督 マイケル・マン 撮影 エマニュエル・ルベッキー 音楽 リサ・ジェラード&ピーター・バーク カシアス・クレイ、彼の名を初めて私が耳にしたのは確かモスリムへの入信前だったから彼が数々のKO勝ちを続けチャンプの階段を走り昇っていた頃の事だと思う、二つ年下の若い私にとって彼は間違いなくヒーローだった。やがてチャンプとなり「モハメッド・アリ」と名前を変え、あの徴兵拒否事件から彼が32歳の時のジョージ・フォアマン戦までの約10年間の彼の物語を題材にしたものであった。 | |||
出演 | ウイル・スミス | ジェイミー・フォックス | ジョン・ボイド | |
この映画にいくら出せますか? | 2000円〜〜2000円 | |||
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
☆☆☆☆ | ☆☆☆☆ | ☆☆☆☆ | ☆☆☆☆ | ☆☆☆☆ |
コメント | 実は勝手な思い込みで彼が皆の前から姿を消し、あの1996年のアトランタオリンピックの最終聖火ランナーとして再び姿を現すまでの彼の生活が描かれていると想像していたので、少し残念な思いがしました。 あの震える手で聖火トローチを持つ彼から、昔の彼(蝶のように舞った)を想像出来るだろうか。あまりの衝撃にあの時胸つぶれる思いをしたのは私だけであったのか? そんな時代だったとは言え彼の生き様に惜しみない賛辞を贈りたい。 映画の中の台詞で特に惹かれたのは「50歳になってからモスリムに入信すればよかった。神にそむくことばかりっだった。」である。 あの信仰の為に名誉を剥奪される事も厭わなかった彼をもってすら、この台詞を言わしむる。「強い男」は言うことも強いものだ。 ウイル・スミスは彼になりきって居たように役に没頭していた。然し演技とはいえあの強烈なボデイブローに良く耐えられたものだ。ただただ感心するばかりである。 |
アザーズ(The
Others) ジャンル:ホラー |
2002/05/18
12:48 編集 | |||
ストーリー | 鑑賞月日 平成14年5月11日 映画館 丸の内プラゼール 監督脚本音楽 アレハンドロ・アメナーバル 撮影 ハビエル・アギーレサロベ この映画ほどストーリーを語るのに細心の注意を払わねばならないものは他に類を見ないと想うほどだ。敢えて今回は語らずにおこうと思う。 | |||
出演 | 二コール・キッドマン | フィオヌラ・フラナガン | クリストファー・エクルストン | |
この映画にいくら出せますか? | 2000円〜〜3000円 | |||
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
☆☆☆☆☆ | ☆☆☆☆☆ | ☆☆☆☆☆ | ☆☆☆☆☆ | ☆☆☆☆☆ |
コメント | 二コール・キッドマンが良い。彼女の作品を初めて見たのは多分「冷たい月を抱く女」では無かったかと思う。この映画では彼女の演技によって恐怖を享楽した。あえて相反するこれらの感情が同時に生まれてくる不思議な作品に出来上がっていた。まるで舞台劇でも見るかのような殆ど変わらない舞台と登場人物、唯一舞台と異なる点は、あの朝もやから始まる館の1日の光の色の変わりようを見事に写し撮っている点だと言って良いのではと思う。勿論この光を切り取る作業こそ撮影そのものではあるのだが。 そんな撮影のハビエル・アギーレサロベはあの「マルメロの陽光」を撮った人と聞いて驚いた。彼の感性は私には心地良いものだ。また監督のアレハンドロ・アメナーバルだが(私は多分初めて彼の作品を見たと思う)脚本と音楽をこなす才人である。 音楽も特に良い、いやはや才能のある人は凄いものである。 助演では使用人役のフィオヌラ・フラナガンやエレーン・キャシデイが特に良かった。 |