旅日記



 岩手県を旅行してきました

8/4(水)から6(金)に平泉、遠野、盛岡に行ってきました。
一昨年は母も含めて5人で駒ヶ根の二人静という旅館に2泊してきました。最近は子供も大きくなって夫婦二人旅です。去年は、二人で袋田温泉にドライブに行ってきました。今年は、たまには電車で行こうやということで、東北新幹線で行ってくることにしました。
ネットで調べて盛岡に雰囲気の良さそうなホテルがあったので、そこに2泊するつもりでいたのですが、色々計画を練っているとどうも一日目にその宿に着くことは無理そうになってきたので、一泊目は遠野にとまることにしました。
行き帰りは東北新幹線、岩手県内はフリーと言うJRのふたりの北東北・函館フリーきっぷを利用して行ってきました。この切符がなかなか良くできてて、まるで銀河鉄道の夜でジョバンニの上着のポケットに入っていた切符のような最強切符でした。

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 第一日 出発

8/4は8:20東京発やまびこ87号で一ノ関まで行きました。東京駅はかなり混んでましたが、やまびこ87号はがらすきの状態でした。車両も一番古いタイプで、室内のエアコンが少しかび臭かった。(~_~;)
一ノ関には予定通り11:11に着きました。



第一日目は、平泉観光の玄関口一ノ関から岩手県交通の定期観光バスで名所めぐりをしました。この定期観光バスには半日コースの義経コースと弁慶コース、猊鼻渓の舟下りも含めた一日コースの弁慶舟下りがあります。舟下りは捨てがたかったけど、日程の都合で義経コースにせざるを得ませんでした。
この定期観光バスは、中尊寺などの拝観料も含まれているし、慣れたガイドさんもついているのでお勧めです。
実はこのコース高校の修学旅行で一度来たことがあります。でももうxx年前のことです。


 第一日 平泉 柳の御所から中尊寺

駅前のバスセンターで切符を購入しそのすぐ前のバス停で11:40発車のバスを待ちました。
定期観光バスの最初の目的地は平泉の柳の御所です。
この日は平日ということもあって、観光バスの乗客は老夫婦や中学生くらいの子供二人を含む家族連れ、比較的若そうなカップルなど13人でした。
ガイドさんの手慣れた説明を聞きながら20分程でまずは平泉駅からの乗客を迎えに行きましたが、一人もいませんでした。ガイドさんの説明には無かったけど、平泉駅前にある昭和22年と23年に続けて襲ったカスリン台風とアイオン台風の時の洪水の水位表示がとんでもなく高いところにあるのにびっくりしてました。
さて、平泉駅から5分くらいでしょうかバスは最初の目的地柳の御所に到着しました。
柳の御所は藤原3代が平泉で栄えていた頃の政庁跡というところで、道路工事の時に発見され道路工事を大幅変更に追い込んだ遺跡です。(~_~;) 柳の御所資料館で館員の方から30分の簡単な説明を聞けました。多数のかわらけや磁器や、周辺の立体地図などなかなか面白かった。
ここを12時半に出発し、次は最初の目玉となる中尊寺です。途中義経堂のある高館を横目に10分くらいでしょうか、中尊寺のふもとに到着しました。

 第一日 中尊寺1 月見坂

中尊寺はこのマップのように、単なるお寺というより、比叡山や高野山のように、ひとつの山の中に色々なお堂が存在しています。
定期観光バスは麓の道路を挟んだ反対側の駐車場に止まります。ここで1時間半くらい時間を取ってくれます。ただし、あまりにも広く1時間半で全てを見切るのは無理ということで、最初にガイドさんと一緒に一番奥の金色堂まで800M程歩き、そこで拝観券を受け取り、時間までにバスに戻るということになっています。
横断地下道をくぐって行くと中尊寺の入り口、月見坂が始まります。中尊寺のホームページもあります。
月見坂は急だけど、季節によってはとてもよい感じなのでしょう。高校のときは秋にきたはずだけどほとんど忘れてしまっています。(^_^;)途中の物見台で休憩したのは覚えており、そこで芭蕉が有名な句を詠んだという知識を刷り込まれていました。
でも実際は、義経堂のある高館で詠んだのらしいです。
今回もここで休憩をしました。



あの工事現場が無ければ、ここで「夏草や兵どもが夢の跡」と詠んでもおかしくない景色ですね。古戦場の衣川も見えています。


 第一日 中尊寺2 金色堂

中尊寺といえばやっぱり金色堂でしょう。
高校のときも非常に感動したものです。
金色堂と一連のお堂、隣にある宝物殿を見るためには拝観料が必要となります。
金色堂は覆堂で囲われているために外からは見えません。でも絶対に中に入って見るべきでしょう。中に入っても撮影禁止ですが、覆堂の出口からわずかに見えているところを撮影してしまいました。



五月雨の降り残してや光堂

宝物殿(讃衡蔵・さんこうぞう)には、薬師如来や千手観音など色々な仏像や、経典・奥州藤原氏の副葬品等3000点以上の国宝・重要文化財が収蔵されています。
ここも入る価値大いにありです。
京都のお寺などは、あそこで薬師如来像、あそこでは阿弥陀仏などと分散していますが、中尊寺は一山で京都全体分を見れたような得した気分(??)になります。


 第一日 中尊寺3

金色堂と讃衡蔵の間の急な坂道を降りきると蓮が咲いています。



これは、四代泰衡公の首桶から発見されたハスの種が平成10年開花に成功したもので、「中尊寺蓮」と呼ばれています。
ちょうど、蓮が咲いている時期に来ることができとてもラッキーでした。

貸切の観光バス等はこの蓮の沼の近くまでバスが入ってくるようです。ここからですと、月見坂を登るよりずっと楽に金色堂まで行くことができます。そのあと、ゆっくりと境内を歩いて月見坂を降りていくコースのようです。

境内の中には薬師堂が多く目に良いとか、みやげ物も面白いものがあったのですがその他はあまり見ずに、昼食も摂っていなかったので月見坂の途中にあるそばやで美味しいというとろろそばなどを食べて大急ぎでバスに戻りました。

中尊寺の本堂はこんな感じです。





 第一日 毛越寺(もうつうじ)

次は毛越寺に立ち寄りました。
毛越寺は、藤原氏二代基衡(もとひら)が造営した寺だそうですが、度重なる災禍で当時のたてものは残っていません。詳しいことは平泉町のホームページ毛越寺のホームページを見ていただきたいのですが、大きな池が当時を偲ばせてくれます。
この池は亀の形をしているらしく道路をはさんだ鶴の形の池とペアになっているらしいです。高校の修学旅行の時にはちょうど池の水を抜いていた時で、「水があるときは景色が違うんですよ」と説明されて一度は水のあるときに来たいと思っていました。やっと実現しました。\(^o^)/



池には竜の形をした船があります。向こう側に常行堂(じょうぎょうどう)が見えています。
池の周囲をゆっくり散歩すると良いかもしれません。でも残念なことに時間が無く池の向こう側は歩けませんでした。

芭蕉はこの寺には立ち寄っていませんが、何故か碑が残されていました。また、英語の碑もありました。


The summer grass
'Tis all that's left
of ancient warriors' dreams.



 第一日 達谷窟(たっこくのいわや)

毛越寺から厳美溪に向かう途中に達谷窟があります。たぶん自分で車を運転していったら、絶対に寄らないでしょう。ところが、なかなかどうして、良いところでした。着く前から、悪路王伝説の話をガイドさんがしはじめ、途中の髪岩や姫待ちの滝の話でだんだんと盛り上げていきます。
マップはここです。
そして、わずか30分ほどですが、西光寺の担当の人が説明して回ってくれました。



この鳥居を抜けると、窟があります。



窟の中にも入れます。

その先には源義家が弓で彫刻したという日本最北の磨崖仏があります。


この磨崖仏も昔は座像だったそうですが、だんだんと崩れて今は顔しか見えません。

googleとか達谷窟を引くと結構出てきますが、
悪路王伝説はここ
が詳しいかな。
一般的な説明はこのページでどうぞ。

 第一日 厳美溪

定期観光バス義経号の最後の観光スポットは厳美溪です。
「厳美渓(げんびけい)は栗駒山を源に流れる磐井川の渓谷。奇岩、怪石が2km渡り続き、国の天然記念物に指定されている。須川岳爆発の初期に噴出した石英安山岩が急流に削られ美しい峡谷となった。川床の岩盤には小石が水流で回転し造った、無数の甌穴(おうけつ)を見ることができる。伊達政宗は、領内の松島とここ厳美渓を景勝地として絶賛したと伝えられる。」

確かに景勝地ではありますが、すっかり観光地化しています。
時間があれば観光馬車で一巡りするのも良いかもしれません。



ここの名物は、「空飛ぶだんご」ということらしいです。


渓谷の上をロープでだんごを届けてくれるというサービスです。暑いしもうすっかり疲れてきてて冷たいお茶なんかを飲むばっかりで、だんごは食べませんでした。


 第一日 遠野へ

厳美溪のあと、バスは厳美溪を見下ろす山の上にあるかんぽの宿で半分近い乗客をおろし、一ノ関駅へと向かいました。
バスの中は7人が残っていました。バスのガイドさんとこれからどこに泊まるとか世間話をしながら駅に向かいました。
盛岡は今冷麺が有名だとか、これから向かう遠野はほんとに田舎で食べ物が無いとか、青森のねぶたのカラス族の話とか、
そして予定通り16:20には一ノ関駅に戻りました。駅前の売店では確かにわんこそばと並んで盛岡冷麺を売ってました。
駅のみどりの窓口で切符を出して新花巻までのやまびこ57号の指定席を取ってもらいました。16:48発のやまびこ57号はほんとにがらがらでした。新花巻駅には17:20につきました。そこで、JR釜石線に乗り換えです。駅の改札を出て駅前を歩き地下道を通ると釜石線の新花巻駅に出ます。改札も何もありません。
JR釜石線は宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」のイメージや「シグナルとシグナレス」のモデルとなった岩手軽便鉄道が母体となっています。各駅にはエスペラント語の名前も付いているそうです。
でも今でも単線で新花巻駅の駅の先に広がる田園風景は何だかいい感じになってます。(^_^;)


本数も少なく、実は計画段階では鍾乳洞マニアとしては遠野の先にある竜観洞に行きたかったのですが、行ってしまうとかその日のうちには帰って来れないということで今回は涙ながらに見送っています。
これが新花巻の時刻表です。




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