20世紀おもちゃ博物館展

 

 去る1999年12月28日から、2000年1月9日まで、東京日本橋三越では、「20世紀おもちゃ博物館展」が開催された。テーマは、20世紀のおもちゃの変遷をたどるというモノであった。

 我々ゾイドファンからすれば、ゾイドは1980年代を飛び抜けて代表するおもちゃに感じているのは明らかであり、20世紀のおもちゃとしてピックアップされないはずはない、との確信の元に、政府からは視察団を送り込んでいる。なお、この会場では写真撮影は禁止されているので、画像は用意されていない。

 

 会場は日本橋三越の7階の催事場。入り口近くには、著名人のおもちゃにまつわる思い出があり、順路に従って、20世紀初頭から、時代が下っていくとともにどんなおもちゃが出てきたか、展示されているという方法である。つまるところ、1980年代のおもちゃであるゾイドは、順路の最後の方に並ぶことになる。

 当のゾイドは、というと、1980年代から1990年代のおもちゃの中に一緒に展示されていた。展示されていたのは、ゴルドス。しかし、このゴルドスは、パッケージの箱だけの展示である。もちろん中身は入っているであろうが、組み立てられた本体の展示がなかったのはいささか残念である。

 キャプション中には、当初はメカボニカとして発売されたがビガザウロ発売とともにゾイドに名称変更して発売されたと解説されており、これまでこの事実を知る機会に恵まれなかったライトユーザーには、ちょっとした発見につながるであろう。

 また、展示されていたのがゴルドスであった関係から、発売が1984年という表示になっていた。ゴルドス自体は1984年の発売なので、それはそれで間違いないのであるが、ゾイドというシリーズのスタートは1983年であり、このイベントの主旨からすると、シリーズスタート時の年を表示すべきではないか、というのが疑問点である。

 なお、このゴルドスは、栃木県壬生のおもちゃ博物館収蔵のモノからの展示であった。

 

 興味深かったのは、セルロイド玩具の歴史を紹介した20分ほどのビデオである。ゾイドも同じ樹脂モノという考えからすると、こうした玩具の歴史に触れておくのも、ゾイドに蓄積された技術を感じとることが出来るようになると思われるので、雑学として入れておくのはよい知識となるであろう。

 ゾイド以外に紹介されていたトミーの商品はといえば、もちろんトミカとプラレールである。今回の展示の主旨からすれば、結構さらっとした紹介であるが、20世紀を代表するおもちゃに欠くことの出来ない存在である。その他、トミーのホームページにも紹介されているブリキのB-29のおもちゃ、そして、ゾイドと同じ場所に展示されていたオムニボット、そして、最も最近のモノではポケモングッズなども、それぞれの年代の所で紹介されていた。他の大手玩具メーカーの商品が1970年代以降のキャラクターモノ中心に紹介される中で、トミーの商品は、ノンキャラクターモノ中心に1950年代から現代まで、長いスパンに置いて数点がピックアップされていたのは、注目しておくべき点と思われる。

 

 この20世紀おもちゃ博物館展は、今後全国で順番に開催されていくので、会場によりゾイドの展示方法が異なるか否か、最寄りの開催地へ足を運んだ入植者の報告を待ちたいところである。

 

 

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