USゾイド
ゾイド復活からまる2年が過ぎ、新シリーズにも、海外版が発売されることとなった。
秋に発売されることになったのは、アメリカ版ゾイド。もともとアメリカで「ZOIDS」ブランドで発売されたゼンマイおもちゃを日本で「メカボニカ」シリーズで発売しようとしたが、思うように売り上げが伸びなかった。そこで、アメリカと同じブランド名に変えて、B/Oタイプをラインナップに加えたのがゾイドである。その後アメリカでは、日本での共和国軍580円シリーズをのぞいたゾイドを「ROBOSTRUX」のブランド名で、日本版とは異なる成形色でのゾイドを販売していた。更に、1990年代には「TECHNO ZOIDS」として発売されていた。つまり、アメリカはゾイドにはとても重要な市場である。その点から考えると、新シリーズの公式アメリカ販売は、ずいぶんと遅かったともいえ無くないかも知れない。
販売されるゾイドは、今までとは異なった戦略を立てていると思われる。
基本的には、日本版と同じ本体をUS版パッケージに入れただけのかたち、デカールも日本版と同じモノのため、各ゾイドの型式番号も同じモノとなる。このデカール上の型式番号とのつじつまを合わせるためか、各パッケージには、日本版の「RZ-」「EZ-」の代わりに「#」を使って、同じ数字を入れている。ただし例外として、サーベルタイガー、新シリーズ名セイバータイガーは、成形色を黄色に変更し、パーツの一部に塗装を行うという、新しい形での発売となる。プラモデルラジコンショーには、成形色を変更したセイバータイガーが展示されていた。
なお、US版ゾイドは、日本国内での販売もある。
US版ゾイドの発売は、今後ゾイドが定番おもちゃとなっていくのにあってよい戦略であると思われる。だが、日本国内と同じ商品をパッケージだけ変えて発売するのであれば、当初から、日本でもアメリカでもヨーロッパでも発売できるようなパッケージを作っておくことで生産コストを押さえるのも一つの方法では無かろうか?
アニメやコロコロコミックのバトルストーリーと連動させるかたちで描かれている、パッケージ裏面のストーリー。新シリーズスタート時のゾイドのストーリーは、最新のモノとは乖離があるのは仕方があるまい。そこで、既にストーリーの連携を失った発売済のゾイドのパッケージの裏面を、機体の特徴解説のみに変更し、そのかわりいくつモノ言語でそれを説明をすることで、わざわざ発売する地域ごとにパッケージを分ける手間を省くような事も考えても良いかも知れない。既にこうしたことは、「ZOIDS2」で行われており、出来ないことでは無いと思われる。
パッケージの変更に伴い、説明書の変更など、必要な処理はいくつも出てくると思われるが、もし、全世界でパッケージを統一することで、少しでも生産コストが下がるのであれば、同梱デカールをもっと増やすとか大判にするとか、ユーザーの作る楽しみを呼び起こさせるような部分に、力を入れることを願いたい。