ゾイドが出来るまで

 

 こうしたイベントでは、「裏側」の紹介があるのもお約束。最もそれっぽいと感じたのは、ゾイドの企画から販売に至るまでの過程を紹介したボードである。

デザイン

ゾイドを作る場合、最初にどのような動物・昆虫・恐竜をモデルにするかを決めます。その後何通りものデザインを考え、その中で良いものを絞っていきます。1つのモデルを完成させるのに20枚以上ものアイデアスケッチを描きあげることもあります。

画像は、すべでデススティンガーのデザイン画です。上から下に向かって順番に決定稿に近づいていっています。

テストメカ

ゾイドの大切なこととして「ギミック(動き)」があります。それを検討するのがこのテストメカです。ある程度絞り込まれたアイデアスケッチをもとにし、どのようなギミックをつけるななどを考えます。例えばデススティンガーのようにさそりの歩く動きを再現するためには足だけのメカを作って検討します。

このデススティンガーのテストメカは、実物が展示されていました。

設計図

テストメカをもとに平面である絵を立体物にするために設計図を書きます。テストメカを作る時にも少しは書きますが、ここからが本番です。実際に商品になるときの事を考え、本当に手や足の動きをつけて動くかどうか、いくつ電池が必要かなど、様々なことを検討しながら設計図を書いていきます。

上2枚はランナーの設計図。下1枚は、パーツを組んだ後の、全体のバランスを見るための設計図と思われます。

試作モデル

設計図をもとに試作モデルを作ります。試作モデルは手作りで作られるため基本的には世の中で1体しか存在しません。そのため色は無く、白いままです。試作モデルを作ってみて出てくる問題(足がぶつかる、手が動かない、ちゃんと組めない等)を1つ1つ検討・改良していき、発売モデルと同様なものを作り上げます。

このジェノザウラーの試作モデルも、実物が展示されていました。

パーツ金型

試作モデルが出来ると金型と言うものを作ります。これによって最初は1つしかなかったゾイドがたくさん作れるようになります。出来あがった金型にゾイドの素(プラスチック)を入れ、完成させます。

画像内の写真は、

1 射出機にすえられた金型の写真

「この金型からゾイド作りが始まります。」

2 金型のどの部分に樹脂を流し込むか説明しています。

「この部分にゾイドの素(樹脂)を流します。」

3 金型から外されたパーツの写真

「出来上がったパーツです。」

4 出来上がったパーツの全体像

「完成パーツ(デススティンガーの腹)」

右側の縦長の資格の中には、金型からパーツが作られる原理の図説があります。

1 上と下の型を閉じます。

2 そのあわせた物にゾイドの素(プラスチック)を流します。

3 ほどよく冷やして開くとゾイドの出来上がりです。

生産・発売

長い製作過程を経て

ようやくゾイドの完成・販売!!

お手元の、デススティンガーとジェノザウラーとなるわけです。

上記で縦に並べられた画像は、会場では左から右に流れる横長のボードで説明されていた。そして、そのボードのすぐ下にガラスケースが置かれ、その中に、デススティンガーとジェノザウラーの試作モデルが展示されていた。

 

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