ゾイド大ジオラマ

 

 旧シリーズ時代に作られ、1997年のおもちゃショーから、ゾイド復活をにおわせる各種のイベントで用いられてきた、前線基地を模したディオラマベースに代わる、新シリーズに合わせた新たなディオラマベースができあがった。

 

 この「大ゾイド展」の会場では、惑星ZiのZAC2099年度発行のワールドマップ、世界地図と言うよりも勢力地図という方がより適切の表現と思われるが、そのマップの前に切り立った断崖と砂漠、海岸、そして森林地帯をあしらった大きなベースが組まれることになった。

 

 ベース左側は、森林地帯として、進軍する共和国軍がまとめられている。最高位置にはこの会場で先行発売となるウルトラザウルスが鎮座し、ゴルドス、ゴジュラスの共和国軍大型ゾイド(旧RBOZ系)が、木々を割って進軍しているというイメージを表していると思われる。その上空には、最新型の飛行ゾイド・ストームソーダーが警戒にあたっている。この大ディオラマの特徴の一つとして、飛行ゾイドが支柱で支えられ、飛行状態が再現されていることがあげられる。時代を経て、意図した配置から、意図した演出への移行がされたことが表れている。こうした進軍を示す様子は、後ろから見ても、なかなか様になるモノである。

 ベースの右側は、断崖絶壁として、対峙する帝国軍が配置されている。やはり帝国側も、レドラーシンカーを飛ばして、上空の警戒を怠っていない。

 

 このディオラマ、効果音に合わせてライティングを変えるという演出がされていた。全体を明るく照らして見せたり、雷音を響かせるときには全体を白い光りで明滅させ、ゾイドの鳴き声の混ざった激しい格闘戦をイメージさせる効果音の時にはスポットライトを走らせたり、停止したディオラマでありながら、動くおもちゃであるゾイドらしさをねらった躍動感を持たせようとした演出であると思われる。だた、せっかくここまで作りこまれてディオラマであるが故に、じっくりと見たいのではあるが、チカチカ光って見づらいのも否定できなかった。

 

 断崖の裾には海岸が設けられ、迂回して浮上してきたハンマーヘッドを迎え撃つブラキオスが演出されていた。

 

 ディオラマのほぼ中央となる砂漠部分もこのディオラマの特徴的演出がされている。可動モデルであるが故に、ポージングの効かないゾイドを、ディオラマと割り切ってポージングを重視して、いかにも格闘戦をしているかのように演出されていたのである。ブレードライガーとジェノブレイカーの戦い、アーバインのコマンドウルフとセイバータイガーの格闘戦シールドライガーとジェノザウラーの格闘戦と、いずれも躍動感あふれるディスプレーとなっていた。

 

 なお、この砂漠部分の開けたスペースを使って、ゾイド写真コンテストの受け付けが行われていた。会場での改造コンテストに参加できなかったファンが、このディオラマベースに改造ゾイドを載せて、ポラロイド写真を撮って受け付けるコンテストである。作品は、2001年1月の次世代ワールドホビーフェアにて展示されることになっている。

 

 この新たなディオラマベースは、今後ゾイドのイベントには欠かせないモノとなるであろう。

 

 

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