20世紀おもちゃ博物館展-おもちゃショー出張所
1999年末から2000年にかけて、全国を巡回する「20世紀おもちゃ博物館展」の一部が、小規模ながらおもちゃショーの一ブースとして、場所を構えていた。
既に視察団は、1999年末の東京会場に足を運び、その様子は確認済みであるが、やはり興味はそそられるもの、中に入ってみることにする。
当のゾイドはどこかと言えば、おもちゃの歴史を年代順に並べたコーナーの、最も新しい部分に近い、1980年代の所におかれている。モノはゴルドス。壬生のおもちゃ博物館所蔵のゴルドスがパッケージのままで展示されている。やはりゾイドのことを考えると、完成体の展示は欲しいところであるが、今回のような、実際のイベントよりも更に規模の小さいおもちゃショーの一角となると、よけいに場所の確保は難しいため、本展示同様のパッケージのみの展示でり、なおかつ、スペースの都合から、他の展示品と合わせてみても、狭いところに押し込まれたという印象は否めなかった。
やはりトミーのおもちゃと言えば、トミカとプラレール。そして、トミーも一押ししている過去の大ヒット商品ブリキのB-29(輸出して大ヒットした商品)も、その大きさ故に目を引いている。今の大人の視点に立ってみても、大きなおもちゃと感じるこの機体。子供の視点では、抱えるほどの大きさに見えているに違いなく、それだけで魅力以外の何ものでもないであろう。なおかつフリクションパワーで走り、それに連動して4つのプロペラも回転する。ギミック的には、モーターの代わりにフリクションという手で押す力を使っているモノの、たった一つの動力からいくつもの動きを取り出すゾイドの連動ギミックの基礎は既にこの時期にあったことがうかがえる、ゾイドファンなら触れておいて損はないおもちゃで、大ヒットしたのも頷ける商品である。だが、この機体、プレミア価格でなく、今の価格に換算するといくらくらいで売られていたのであろうかが、気になるところ。
20世紀を代表するおもちゃの一つとしてのゾイド。という意味からすると、パワー不足の否めないイベントであるが、ゾイドに至るまでのトミーの歴史にも触れておこうと、思うのであれば、写真ではない実物を見ることのできる数少ない良い機会であるため、最寄りの地で開催されるときは、足を運ぶことをおすすめしたい。