2000年商品カタログより

 

 惑星政府の視察団は、過去2年に渡り、春のゲームショーとほぼ同じタイミングで開かれるおもちゃショーのトミーブースの視察を行い、おもちゃショーでゾイドがどのように取り上げられるかを報告したいと考えてはきたが、残念ながら、ブースではゾイドを見ることが出来ず、ゲームショーの後日談としておもちゃショー配布の商品カタログからオフィシャル(現・ゾイド歴史館)の紹介を取り上げるだけであった。

 しかし、2000年3月のおもちゃショーは、1999年8月にゾイドが復活してから初のおもちゃショーであり、ゾイドがトミーブース内にないわけがない。そして、何よりもブースで配布されたカタログの表紙には、シールドライガーが取り上げられ、いかにトミーがゾイドに力を入れているかがはっきりとわかるモノとなっていた。

 

 その内容を見てみると、まず目立つのはブレードライガー。おもちゃショー開催と同月の3月末に発売となる、テレビでは次期主人公機となるなるゾイドであるため、力の入った取り上げられ方もわかるであろう。また、改造パーツの発売には、ちょっとした小技を効かせた作りになっているのも、旧シリーズ以来の伝統である。

 だが、総じてこのカタログでは、ゾイド本体よりも、グッズ展開にページが割かれていることがみてとれる。ブレードライガーと同時に発売されるストームソーダーや、会場でアナウンスのあるガンスナイパーの発売については触れられておらず、改造セットにいたっては、発売をにおわすだけの紹介だけである。また、5月に発売となるディバイソンやその他限定生産品などは、一般公開日には展示すらされておらず、ゾイド本体で考えると、2000年発売のカタログにしては、おもちゃショーをはさんで前後1・2ヶ月程度のカタログになってしまっていた。対するグッズ展開は、やはりメインはおもちゃショーをはさんで前後1・2ヶ月がメインであることには変わりないが、割かれているページ数は、本体の2倍。1999年夏のスタートからゾイドに接しているユーザーは、ゾイド本体の魅力を十分に知った上でグッズ展開を期待するであろう。しかし、組み立てるおもちゃという事で、少々物怖じしている、メディア展開側のゾイドファンに、グッズを提供することで、ゾイドグッズからゾイド本体へのステップアップ、つまりゾイド本来の魅力である本体のユーザーに取り込もうと言う意図があるとみるのがよいのかもしれない。その意味では、既にいるゾイドファンに新しいゾイドを買ってもらうだけでのではなく、ユーザーの底辺を拡大することでが、このおもちゃショーにおけるゾイドのテーマであったと見ることが出来る。

 

戻るback