組立手順

 

 ジェノザウラーのランナーパーツは、ランナー上で各部品を探しやすくするために、隣り合う部品が連番となるように配慮されながらレイアウトされていた。この点は旧シリーズとは異なるレイアウト方法であることは明らかである。

 では、組み立て手順におけるゾイドの特徴は、残されているのであろうか?

 結論から行ってしまえば、成形色を生かしたつくりになっているゾイドで、ランナーレイアウトを連番にしながら、ナンバー順の組立を維持するのは不可能である。 

 実際にジェノザウラーの組立手順をおってみようと思う。

まずは、集束荷電粒子砲であるC-30部品を下顎部品となるA-7部品とA-8部品で挟み込む。

 まず、スタートがA-1部品から始まっていないことが全てを物語っている。

パワーユニットからつながる発光ダイオードのコードをC-31部品の一部に通す。

首となるB-18部品にC-31部品を固定し、口の開閉の動力を伝えるC-32部品をその間に通す。これらの作業は、右ボディー部品に取り付けながら行う。

作業手順1で作った下顎をB-11部品に通して、更に荷電粒子砲発射態勢時の首の動きを連動させるギミック部品A-2・A-3部品を仕込んで、首となるB-12部品で覆う。

コクピットであるA-1部品を取り付けて、左ボディーを取り付ける。ここで、やっとA-1部品が使用される。

コクピットのハッチとなるB-18部品をと付け、そのはずれ防止のB-20部品を取り付ける。左右のボディーが外れないように、背中にはB-13部品、尻尾の下にB-19部品を取り付ける。

作業手順7・8で顔面部品にクリアパーツを取り付ける。出来た右顔面となるA-10と左顔面となるA-9部品で、頭部装備となるC-21部品と荷電粒子砲の一部を挟み込むようにしながら首に取り付ける。

 ここまで見てくれば疑いようがないのであるが、ジェノザウラーでは、旧シリーズで行われていたナンバー順の組立という特徴は完全に排除されてしまっている。

まずは右足。作業手順10で太股となるE-47・E-48部品を重ねておいて、臑となるE-45・E-50部品をC-26部品にベアリングを通して取り付けて、右足ギミックを作る。最後にアンカーとなるG-68部品を「パチン」止めする。

作業手順12では、プロテクターとなる部品をD-34・D-37・D-33の順番で取り付ける。

次は左足。作業手順13で太股となるE-46・E-49部品を重ねておいて、臑となるE-44・E-51部品にとりつける。この時、E-44・E-50部品はベアリングとともにC-27部品にとりつけ、左足ギミックを作る。最後にアンカーとなるG-68部品を「パチン」止めする。

作業手順15では、プロテクターとなる部品をD-39・D-37・D-38を取り付ける。

ここで、注意しなければならないのは、D-37部品が左右の足で使われているという点である。同じカバーパーツなのだからといってしまえばそれまでであるが、更に気をつけなければならないのは、そのD-37の受け側となるパーツが左右の足で異なるナンバーの部品になっていることである。D-33とD-39のペア、D-34とD-38のペアでは、それぞれ外見上部品の構造は全く同じである。異なるのは内側の取り付け軸。この問題がナンバーを分ける理由となっている。ゾイドでは、出来るだけ部品の種類を減らすことで、作りやすいという印象を与えるような配慮があった。こうした外見上似ている部品は出来るだけ同じパーツを使いナンバーを減らすようにすることが、組立易さの配慮といえる。軸の長さの問題は、左右で完全に作り分けなければならない受け側の臑部分となるE-45・E-44部品のジョイント部分で調節すれば、回避できる問題である。せっかくD-37部品を左右の足で同じパーツを使ったのであれば、その受け側となるパーツも左右で同じモノとなるような工夫が必要であったのでは無かろうか?

更に組立作業を進める。

右腕の組立。C-22・C-24の爪部品を重ね合わせる。親指となるC-29部品を腕となるB-16部品に通し、プロテクターとなるD-42部品を取り付け爪を取り付け、ギミックとなるB-15部品を通す。上腕のプロテクターD-36を取り付ける。

左腕の組立。C-25とC-23を重ねて爪を作る。左腕となるB-18部品に親指のC-29部品を取り付け、プロテクターとなるD-43部品を通して爪を通す。爪にはギミック部品であるB-14を通して取り付ける。上腕のプロテクターD-35部品を取り付ける。

左右の腕で親指部品は同じであるが、上側の2本の爪は異なるパーツが用いられている。

右腕右足の取り付け。ジェノザウラーではパワーユニットから直接取り出される動力は後ろ足しか動かさない。腕には、足の動きとして取り出されたクランクの動きをG-71部品を通して動力が伝えられている。

左腕左足の取り付け。左側は、G-72部品で足の動きを腕まで伝える。

足の動きをボディーの外側を通して腕まで伝えるという方法は、旧シリーズ後期の、デッド・ボーダー、ガンブラスターでも用いられている方法である。

尻尾の組立

まず、F-64とF-65をくっつけた後、先端部品のF-54で分解を押さえるように挟み込む。順番に前に来ながら、F-62・F-63部品で挟み込み、次にF-60・F-61で挟み込み、最後にボディーへのジョイントパーツと一緒に、F-58でF-59挟み込む。

尻尾は後ろから組み立てるのであるが、順番にナンバーが戻っていっているのは、旧シリーズのナンバリング方法の名残の変形であろうか。

尻尾にプロテクターであるF-53・F-52を取り付け、ボディーに取り付ける。いずれも「パチン」止め。

首のプロテクターF-57・F-55・F-56を取り付け、太股のプロテクターD-40・D-41を取り付ける。背中の装備はG-69・G-70で構成される台座にG-67・G-98で作られる。 

後は電池を入れて完成となる。

 

 以上見てきたとおり、ジェノザウラーを組み立てるには、部品ナンバーの順番には組み立てる事が出来ないことがわかる。これは、部品の探し易さを優先した結果から来た仕方のない結果である。

 

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ゾイド取扱説明書より転載