ゾイドの姉妹シリーズ、スタリアス。何を隠そう、機械獣と冠せられていることが、ゾイドの姉妹シリーズと言わずして何というのか、といったところであろう。

 残念ながら惑星政府調査室においても、未だ発売時期については未確認であるが、パッケージ裏面にまだバーコードが無いことからすると、84年以前発売のシリーズと推測される。

 

 これはゾイドだったのであろうか? この疑問は、特にビッグマンクスを見る限り着いて回る疑問点である。なぜなら、ビッグマンクスのコクピット部分には、共和国軍の認識マークが着いているからである。だが、これを理由に単純にゾイドだったとしていいのかというと、疑問である。理由は、ただ単に惑星政府調査室が、スタリアスシリーズで発売された商品と同じモノが、そのままなり、色を変えるなりして、「ゾイド」ブランドで発売されているのを見たことがないからである。この点については、更なる深淵部への調査が必要となるであろう。

 

 スタリアスシリーズのゾイドとの大きな違いは、完成体ということである。結果スタリアスシリーズのパッケージの一部には、「※このモデルは、完成した状態で発売されています。」と書かれている。完成体であるが故、各商品は、超合金でお馴染みの商品にぴったりの発泡スチロールで囲まれていたり、切り込みの入ったダンボールでしっかりと納められている。このため、商品はパッケージよりも一回りほど小さなモノになっており、外から大きさを想像することは難しいことではない。

 また、完成体であるが故か、当初からカラーバリエーションが存在し、購入時に色の選択が可能となっているのも、トミーの1/72オリジナルキャラクター系では唯一(海外のゾイドシリーズはのぞく)のシリーズである。

 

     ●ビッグマンクス Bigmanks

 

 

 現在、惑星政府が確認しているスタリアスシリーズ商品は、全部で3種類である。これでシリーズは終了なのか、他にも存在するのかは、全くもって不明である。

 このうち2種類は、フライホイールを利用して歩くか走るかのギミックが採用されている。

 

 1983年、スタート時のゾイドは、全てゾイドゾーンの惑星の一つ「ZP-01」に生息する機械獣であった。もし、このZP-01に生息する機械獣が、ゼンマイとモーターで動くモノであったとするならば、ZP-02に生息する機械獣は、フライホイールを利用して動く機械獣である、というゾイドシリーズ内の更なる設定の分割も可能となってくる。しかし、ゾイドは1984年に帝国軍という概念が登場してくることになる。このため、ゾイドシリーズの大きな設定変更のうねりのため、当初ZP-02用に開発したゾイドを、別のブランド名でとりあえず発売しようとしたのがスタリアスシリーズになった、と考えるのが、実は一番わかりやすい捉え方かもしれない。

 

 

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スタリアスパッケージより転載