ガンブラスター・レインボーストーム

重装強行陸戦型

Gunbluster

RainbowStorm

共和国

型式番号

RPZ-11-X1

シリーズ

B/O

タイプ

<アンキロザウルス型>

発売

-

全長

19.0m

定価

-

全高

8.1m

オペレーション

バッテリー

全幅

9.3m

ライト点灯

重量

131.0t

使用電池

単3×1

最大速度

120km/h

部品点数

-

乗員

1名

ゴムキャップ

R(黒)14個

搭載ビークル

主成形色

青・黒・白・グレー・ゴールド

主要目的

格闘戦

キャッチフレーズ

最強の破壊力で敵陣を突破する重装甲メカ

ギミック

ゾイド(ガンブラスター・レインボーストーム)は、完成後モーターで口を開閉させながら、キャノン砲を回転させ歩行します。

その他

-

装備

装備名

搭載数

特徴

ブレーザーキャノン

2

パルスガン

2

サンダーキャノン

1

連装加速ビーム砲

1

電磁砲

1

プラズマキャノン

1

連装パルスビーム砲

1

ビームキャノン

1

レールキャノン

1

ショットガン

1

加速衝撃砲

1

ビームライフル

1

三連速射砲

1

ガトリングスポットライフル

1

3砲身で1つの軸を形成している。

超電磁シールドホーン

24

本体側面に並ぶ角

3Dセンサー

1

コクピット上部の角

エネルギーチャージャー

1

ハイパーローリングキャノン後部に装備

冷却放熱口

4

四肢に装備

後方警戒レーダー

1

尻尾部

特徴

 高性能兵器を装備した暗黒軍ゾイドに対抗して、共和国軍が総力を結集して開発した戦闘機械獣ガンブラスターは、背部に三連の“ハイパーローリングキャノン”を装備する、攻撃、防御ともに優れた陸戦メカであった。しかし、当時の共和国軍には、暗黒大陸の環境に適したゾイドは、キングライガー、ハウンドソルジャー、ガンブラスターの3機種しかなく、迫り来る暗黒ゾイド、デッドボーダー、ヘルディガンナー、ダークホーン、ガルタイガー、ジークドーベルに激しい消耗戦を強いられていた。この状況の中、共和国軍には、旧帝国ゾイドまでもがパワーアップされているかの様に感じられていたのであった。

 激しい消耗戦の中、中央大陸の環境に適したゾイドを十分に保有している共和国軍ではあるが、暗黒大陸となると環境の変化に全てのゾイドが順応するわけではなく、単純に既存の兵力を暗黒大陸に進軍させるだけでは戦況は好転しないことは容易に想像できた。そこで、共和国軍は、少ない暗黒大陸対応ゾイドの攻撃力を増すことによって、失われた個体数を砲門の数によって補おうと考えたのである。そこで白羽の矢が立ったのが、暗黒大陸適応ゾイドの3機種のうちもっとも大型のガンブラスターであった。

 当初、ガンブラスターの火力の増加は、既存の長距離キャノン砲を装備することが検討された。しかし、当時主な戦場となっていたのは暗黒大陸でもとくに切り立った断崖の多い地形だったため、長距離キャノン砲では効果がないと判断され案は却下された。次に、キャノンビーム砲の装備が検討された。キャノンビーム砲は、シールドライガーMk-2、マッドサンダーに標準装備され、その他ゾイドにも必要に応じて装備されたことから、十分な評価は得られていた。しかし、仮にこれを装備するとなると、シールドホーンの防御効果のある範囲外にまで装備がはみ出ることが判明した。ただでさえ消耗戦を強いられている中で、ガンブラスターが主力兵器となり得ているのには、シールドホーンによる防御効果も見過ごせず、その効果の及ばない範囲外への装備は、自殺行為に近いモノがあるとされ、この案も却下された。重装化は、シールドホーンの防御効果のある範囲内とされ、検討は振り出しに戻った。そして、新たに出された案は、もっとも消極的ではあるが、既存搭載兵力の単位時間当たりの発射弾数の増大させるというモノであった。そして、そのための方法として選ばれたのが、固定砲身のガトリング砲化であった。

 新たなガトリング砲に4軸回転する砲座が用意された。そのうちもっとも小さい軸には3砲身のガトリング砲タイプのスポットライフルが装備された。このスポットライフルは、旧帝国小型ゾイドであれば十分に破壊する能力を持っていたが、暗黒軍はこのクラスのゾイドを装備していなかったため、火力が足りず、スポットライフル以外に使用目的が無くなってしまったというのが正直なところである。開発部もその火力の小ささには気づいていたが、動力の取り出し軸との問題、また既存のローリングキャノン砲にはできるだけ改良を施さないという方針から、やむなく1軸は火力を小さくせざるを得なかったのである。しかし、ガトリング砲化したことにより、スポットライフルをのぞき、1砲身装備が増えたことは、選択した方法が間違っていなかったことを示していた。

 背中に装備した全ての兵器をガトリング砲とすることに成功したガンブラスターは、回転軸が7本あることから、7色の嵐として「レインボーストーム」と呼ばれるようになった。試験評価に入ったレインボーストームは、模擬戦闘において当初の予想以上の結果をみせ、軍首脳を喜ばせた。しかし、生産にかかる手間と時間とコストは、ノーマルタイプの180〜400%にも増大、そのうえメンテナンスの間隔はノーマルタイプの20%以下に低下することが判明した。このあまりにかけ離れた数字は、開発を断念するに十分であった。また、ほぼ同時期にサラマンダーのバージョンアップに成功したこと、オルディオスの完成に目処が付いてきたことなどが開発を断念させることを後押ししていた。結果、ガンブラスター・レインボーストーム計画は、放棄された。

 レインボーストームとして試験評価にあたったガンブラスターは、開発中止後、再びノーマルタイプに改造され前線に配備された。残念ながらこの機体は、戦場に散っている。

掲載バトルストーリー

-


 完成したレインボーストームをノーマルタイプと並べてみました。左がレインボーストーム。なぜか帝国軍の部隊マークをつけているのがノーマルタイプです。色を塗り替えたわけでもありませんし、何か別の兵器を取り付けたわけでもないので、こうして並べただけでは、どこが改造されているかはわからないと思います。

 やはり、左がレインボーストーム、右がノーマルタイプ。今回の改造は、何でガンブラスターは背中の装備が全て回転しないんだろう、という疑問からはじまっています。なので、もしガンブラスターが全ての軸が回転するようになればこんな形で発売されていたであろう、という事をシミュレーションするつもりでの改造をしてみました。

 きっと、当初のデザイン画の段階では、全ての装備が回転するようになっていたんじゃないかと思うのです。ただ、ギミック的に複雑になって組み立てるのが難しくなりますし、コストがかさんでしまうことから、やむなく決定されたのが3軸のローリングキャノン砲だと思います。ですから、パッと見たときに改造していないように見えるような改造を目指して、デザイン的に変わることなく、また、色も変えないという方針での改造を行いました。そして、分解組立が可能なゾイドらしさも含め、接着剤もできるだけ使わないようにしたわけです。砲座の部分は、マッドサンダーのような一部組立済みユニットとして発売されたと想定しました。そうなってくると、このレインボーストームが素組んだ状態といえるかも知れません。ここから更に、色を塗り替えたり、新しい装備をしたりするのが本当のゾイドらしい改造かもしれません。

 今までの改造ゾイド同様、設定も実際の改造で苦労した点や分解組立が可能という点も含めて行ってみました。レインボーストームはとりあえずもとのノーマルタイプに戻ることができます。ただし、2枚の砲身部品が手に入ればの話ですが・・・・・

 とにかく最初に、どうやってギアを組もうか、どこから動力を引っ張ってこようか、その考えがまとまらなかったのでずっと改造に踏み切れないでいたのです。内部にスプリングを通そうか、プーリーと輪ゴムを使おうか、パワーユニットに穴を開けて新しく回転を取り出そうか、とも考えました。しかし、たまたまミニ4駆用のギアを見たとき、この大きさちょうどいいかも、と思って、内側ではなく外から見えるところから動力を取り出すことができると思ったのが今回改造に踏み切ることができた理由です。ミニ4駆用のギアを使おうと思った後も、それ以上に良いギアがないか、工作用のギアをいくつも買ってきて、色々試しました。そして、最初に動力を取り出す部分に、茶色いギアを2枚張り合わせて使うことに気づかなければ、部品を集めただけで改造を断念していたかも知れません。

 また、当初はギアに直接砲身を取り付ける予定でした。しかし、それでは工作が思うようにできないことがわかり、またそこで壁にぶつかりました。でも、ガンブラスターのローリングキャノンの砲身の取り付け方が、まず台座だけで回転を表現し、別で組み立てた砲身を取り付けていることに気づいたので、同じ方法を取ることにしました。そこで、円盤状のローラーを使って、そこに砲身を固定し、ローラーとギアを最後に固定するという方法にたどり着いたのです。この力強い砲身部分はしっかりと見ていただきたいです。

 これがうまく言ったときに思いました。「ゾイド改造のヒントはゾイドにある」と。

 ゾイドは、数十種類あるので、そこで使われているギミックの方法は数しれません。すると改造で、こんな動きを表現したい、こんなギミックを組み立てたい、と思っても、既にそれはどれかのゾイドで実践されていると思うのです。このホームページは、「ゾイド改造のヒントになるようなページづくりをしたい」というコンセプトではじまっています。今回はたまたま改造しようとしているゾイドと同じゾイドでしたが、このホームページのいずれかで述べられていることが誰かの改造のヒントになっているのではないか、と思い、コンセプトは間違っていなかったのではないかと思いました。

 

 さて、これだけレインボーストームとノーマルタイプが一緒だったら本当に動くのか? という疑問に持つと思いますので、長時間露出で撮影した画像を用意しました。まずは、ノーマルタイプです。この3軸のローリングキャノン砲が回転するとこうなります・・・・・→ ●ON

回転している3軸が金属音が聞こえてくるように回転していますが、下段は固定されているので、ピクリともしていません。ガンブラスターをお持ちの方はわかると思いますが、そんなに速い回転ではありません。

 次に側面の全く変わらないレインボーストームの7軸が回転するとこうなります・・・・・→ ●ON

改造の結果回転スピードが速くなったというわけではありません。固定された装備が無くなっているため、背中の装備は全て回転しているのがわかると思います。この勢いで、全ての装備が火を吹いたらものすごい破壊力を生み出すように感じます。

 

 ガトリング砲の改造はオルディオスに次いで2度目ですが、はっきり言ってガトリング砲は好きです。軸がぐるぐる回るだけで力強く見えるようにできるのですから、お手軽なギミックかも知れません。これからも共和国軍を中心に、ガトリング砲ゾイドの改造をしてみたいと思います。

 

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