バリゲーター・都市防衛隊仕様

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Barigator

共和国

型式番号

RMZ-20-D

シリーズ

重装甲スペシャル

タイプ

<ワニ型>

発売

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全長

14.5m

定価

-

全高

4.4m

オペレーション

パワーユニット

全幅

4.0m

ライト点灯

重量

24.3t

使用電池

-

最大速度

150km/h(前後)

部品点数

-

乗員

1名

ゴムキャップ

M(ブラック)6個

搭載ビークル

主成形色

グレー・明灰色

主要目的

都市内白兵戦

キャッチフレーズ

ユニーク・ゾイドメカ

ギミック

尾を左右に振りながら、ワニのようにゆったりと4本足で歩きます。同時に、背中の連装ビーム砲を左右に動かします。

その他

-

装備

装備名

搭載数

特徴

ビーム砲

2

背中に装備

特徴

 本来湿地帯での戦闘を得意とするバリゲーターを、都市防衛隊、国境警備隊が使用しやすくするために、一部装備を変更した機体。

 

 帝国軍との戦闘が激化する中、配備されたバリゲーターは、湿地帯での渡河作戦やゲリラ戦を得意としていた。バリゲーター就役とほぼ同時期に、帝国軍はアイアンコングを就役させたことから、共和国軍のゴジュラス無敗神話は崩れ、いくつかの都市が帝国軍の傘下に落ちることとなった。この事態を目の当たりにした共和国軍は、都市防衛に専用の機体を配備することを決定した。しかし、第一戦機とは異なり、専用の全く別の機体を一から設計していたのでは手間がかかりすぎることから、これまでの戦闘結果を振り返り、その中から最も適した機体を選定し、改良を加えることでこの事態を乗り切ることになった。

 これまでの都市戦闘を見る限り、帝国軍はアイアンコングが配備されたからといって、都市内部までアイアンコングを侵入させているわけではないことはわかっていた。これは、帝国軍が都市を占領後、すぐに都市機能を回復させ運用する必要があることから、必要以上の破壊をしないことがわかっていたからである。いくらゴジュラスを配備している共和国軍であるといっても、都市内全ての道路がゴジュラスを通すことができるくらい道幅があるわけではなく、結果、占領に来たアイアンコングも都市内に必ずしも入ることができるわけではないことを意味していた。このことから、都市戦闘では小型ゾイド同士の白兵戦が、繰り返されていた。この戦訓を元に選定されたのがバリゲーターであった。

 バリゲーターはその姿勢の低さと、スピードが選定された理由となった。改造にあたっては、ミサイルにかかわるアビオニクスを取り外し、ビーム砲のみの装備とした。これは敵との距離の近い白兵戦が主体となることから、長射程兵器は不要であるとの判断と、都市内ではミサイルが発射直後の加速しきっていないブースト段階でビル風にあおられてビルの側面に激突して無駄弾が出る可能性があることが、理由となっている。ミサイルまわりの装備を取り外したことで、機体内部にはその分燃料タンクを増やすことができ、航続距離が15%程伸びている。バリゲーター本来の水密構造は残された。これにより、都市に配備された機体の中には、都市内に流れる河川に潜み、攻撃を加えるなど、攻撃方法のバリエーションが確保された。

 最前線のバリゲーターのパイロットが、この機体に登場した際に、身が軽くなったことや前肢に余分な重量がないことから、機動力から見て操縦しやすくなったと評価を下している。だが、さすがにいつ大型ゾイドが現れるかわからない最前線では、ビーム砲2門のみでは心細いと、つけ加えている。

掲載バトルストーリー

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 出来上がりは見ての通りの、ビーム砲の位置を変えただけのバリゲーターになりました。ちなみに右の画像は結構気に入ってまして、戦車っぽさが上手く出ていて良いなと思います。装備も背中のビーム砲2門のみとシンプルなもの。これが戦車らしさを引き立てているのではないかとは思います。

 しかし、色はどうか? という点では戦車とは必ずしも言えないのではないかとも感じています。基本的塗装方針は、上下2分割の航空機的塗装の方法です。下面は明灰色、上面はグレーの濃淡。部分的には斑点状、と言ったところ。もともと航空機好きな私には、とても取っつきやすい塗装だったわけです。そして何より、共和国軍の780円シリーズは、いずれも上面下面にわかれているので、どうしてもその方法に固執してしまいます。

 

 バリゲーターを改造しようとして、最初に問題となったのが尻尾でした。バリゲーターの歩くプラスアルファーのアルファー部分のギミックは尻尾を左右に振ることです。で、ここを仮組みしている時に、思うように弧を描いてくれない事に気付きました。そこで、尻尾がきれいに曲がるように削りこみを行うことにしました。結果は左の通り。かなりいい感じだしているのではないかと思います。これが実際に歩き出すとなると、ここまできれいに曲がりくねってはくれないのですが、可動範囲が広がった事で、やはり少しは大きく曲がってくれるようになりましたし、ポージングによる演出は見違えるようになります。

 そして、もう一つ気になったのが、左側面に開いた大きな穴。ここはゼンマイの捲き軸の反対側になります。右側はゼンマイ軸を通す必要から開いていて仕方ないとしても、なぜ左側まで? 考えられる理由は二つ。一つは左右対称にするために意図的に開けた穴。もう一つは、当初設計の名残。当初はゼンマイの軸が左側に伸びるような設計であったが、途中で設計を変更したため、急遽右側に穴を開けた。しかし、左側の穴をふさぐという方法は採らず、そのまま開けっ放しで残した。個人的には、後者の方が可能性として高いと思っています。事の真相は計り知れないのですが、穴が開いているのはどうも見苦しいので、ここをふさぐことを考えました。で、次に考えるのがそのふさぎ方です。単に、何かのパーツでふさいでしまうのが最もオーソドックスな方法ですが、ギミックがらみの改造を続けていた私がたどり着いた方法は、ゼンマイの捲き軸と反対側にマイナスモールドを取り付けるという方法です。側面から見るとこの通り。バリゲーターの側面には、ビルの構造材のような形をしているところに、こうしたマイナスモールドは、思ったよりマッチしていました。それでいてなおかつ、これが回転するというおまけがポイントです。とにかく、この穴の径に合わせておよそ7mm弱の大きさの何かをゼンマイと反対の捲き軸に取り付ければ、とにかく何かを回転させられます。ちょっとしたことではありますが、動くおもちゃとしてのゾイドらしさ、という面ではおすすめの加工です。機会有れば是非おためし下さい。

 バリゲーターというと、よく話題になるのは、口を開いたらコクピットが見えてしまい、パイロットは危なっかしくてしょうがないということ。今回の改造は、その点を考慮することはテーマに採り上げていませんので、まるっきり説明書通りです。旧シリーズでは、設定上キラーバイトファングは無かったので、かみつくという攻撃はそれほど行われていなかったのではないかとも思っていますが・・・・・。いつもこの話しを聞くと、似たような構造をしていたG-4号はどういう構造になっていたんだろう? とよく思い浮かべます。

 

 では、今回改造したギミックまわりは、いったいどのような効果を生んでいるのか、言及します。

左のように、尻尾が左に曲がり、首が左を向くと、背中の連装砲が左を向きます。

 画像は、撮影のため、特に尻尾についてはわかりやすく弧を描くようにしてありますが、ギミックの連動方法は変わり有りません。

そして、尻尾が右を向くと、首も右を向き、背中のビーム砲も右を向きます。

 

 つまるところ、尻尾から動きを取り出しているとはいえ、ビーム砲は、必ず首を向けた方向に向いているというわけです。そう、このバリゲーターが「にらみをきかせたその先に」は、ビーム砲が着弾するというわけです。

 かなり早い動きであるため、首もビーム砲もせわしく左右に触れますが、今回の改造の意図はわかってもらえると思います。

 改造する対象がゾイドである以上、生物、という意識はどこかに考えねばならないでしょう。それを考えて、ギミック改造をして連動方法を考え出した結果が、上記のような連動です。やっぱり、普通は武器を向けた方向を見ますよね。

 

 ギミック改造自体がゾイド改造の主流派ではないのですが、せっかくゾイドにギミック改造をするのですから、生物としての自然な動きを意識したギミック改造ができればしめたモノだと思います。もちろん、既存のギミックの関係上、必ずしも全てのギミックが生物らしさを意識できるわけではありませんし、全く独立していた方が説得力の生まれるギミックもあるでしょう。連動のさせ方によって生まれる説得力、を意識したギミック改造と、それに伴うソフト面の補足、是非やってみて欲しいと思います。

 

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