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□北海道ドライブ4

 翌日,ゆっくり起きたために朝食は終了間際で最後のグループになってしまいました。今日の予定は中富良野のファーム富田に立ち寄って,それから一気に函館までです。函館在住の"じじ"からは「何時に着きそうだ?食事は一緒に行けそうか?」と催促を受けていたので,なるべく早くに到着したいと思っていました。それでもじじへの返事は「夜に着く,何時かは子どもらの様子を見ながら行くから言明できない」と言っておきました。

 ホテルを出発するとき屋根をオープンにしました。念願の富良野をオープンカーで走ることが達成できました。白金温泉からは美瑛町に戻らず,山あいの道を抜けて直接中富良野を目指します。目的地のファーム富田は,富良野=ラベンダーというイメージを定着させたことで功績のある花畑やメロンの栽培で有名な観光農園です。8月ということでラベンダーシーズンは終わっていましたが,他の花々を含めてきれいな風景を楽しむことができました。このときに撮影したラベンダー畑と木立の写真をノートパソコンの壁紙にしています。

 相方はラベンダーの生花を一抱えほど買って,一房ずつ子どもの髪に挿してやっていました。花畑を散策してから,ラベンダーソフトクリームやらぶどうジュース,メロンジュースなどでおやつにしました。そのラベンダーの束を帰宅するまでトランクに入れておいたので,一ヶ月以上たってもトランクの中はラベンダーの香りで染められています。ちなみに持ち帰ったラベンダーの束をビニル袋に入れっぱなしにしたために,カビがついて駄目にしてしまったのはここだけの話。生花は水分を多く含んでいて呼吸するため,買ってきたらすぐに軒先にぶらさげるなどしてドライフラワー化を図らなければならないらしい。

 ファーム富田を出ようと支度をしているあたりから,真菜の様子がどうやらおかしい。1月の函館行きのときには,発熱して調子が出なかっただけではなく,ホテルでふざけて椅子にぶつかり3針縫うけがをしています。好物のイクラの軍艦巻き,それもとびきり新鮮なやつを食べ損ねているだけに,またかという感がありました。今回も発熱したようで体調不良の様子を見せています。近場のコンビニで熱冷ましシートを買って額に貼ってやる。紗菜がうらやましそうにしている。虫さされ用のパッチにしても,熱冷ましシートにしても,一方が貼ってもらっていると自分もしたくなるようです。

 後部座席の子どもらの様子を見ながら,一路函館を目指します。富良野から滝川ICまでの間でガソリンスタンドを見つけて給油しておきます。函館までは長いですから。道央道は国縫(くんぬい)ICまでしかありません。函館まで延伸するそうですが,いつのことやら。苫小牧の先あたりで相方に運転を交代してもらいました。室蘭を越えると片側一車線,ときどき追い越し車線付きという仕様になります。主に海岸線沿いにすばらしい景色の中をドライブしていきます。

 国縫ICで国道に降りて函館を目指します。途中,トイレ休憩を兼ねて子どもらの腹の足しになりそうな菓子パンなどをコンビニで買い込みました。想像できたとはいえトイレは簡易水洗で,後から使った相方も驚いていました。

 函館直前の大沼公園あたりで,"じじ"から様子伺いの電話が入りました。順調に18時くらいに到着できることを伝えて函館市街に向かいました。到着後,タクシーで行きつけの魚料理屋さんに行って,カニ,刺身各種に舌鼓をうちました。食事中はかなり落ち着いていた真菜の体調不良は翌日もほとんど寝たきり状態で,湯の川温泉にある植物園に行こうかなどという計画はことごとく実行できませんでした。

(続く)


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