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□北海道ドライブ3

 さてフェリーにクルマを乗り入れて客室に入ると,船内放送で呼び出しがかかりました。うっかりしていて,盗難防止装置のうち振動検知センサーを止めるのを忘れていました。フェリーの横揺れに反応して大音量のクラクションとハザードランプ点灯をしていたのでした。機械式の立体駐車場でよく盛大に警報発報させてしまうことがあるのに失念していました。

 簡単に朝食をとって,家族みんなで寝る態勢です。2段ベッドの上段は転落の危険があるために幼児単独では寝かせないように注意書きがあります。それを子どもらに言ったら「自分たちは下段で寝る」と言います。それでも上段に寝たそうな素振りを見せていたので,「一緒に寝ようか?」と声をかけるとすぐにはしごを昇ってきました。約8時間の船旅のうち4時間強くらいは寝たでしょうか。徹夜ドライブのあとだったため,かなりよく眠れました。

 起き出した後は子どもらと船内探検です。甲板に出て海を眺めると,なんとイルカが船と競争するように泳いでいるではありませんか。数頭が波間から軽くジャンプして見せたりしており,子どもらも喜んでいました。あとは広間を巡ったりしながら到着までの時間を過ごしました。

 室蘭港に到着するとフェリーからクルマを出すまでは私が運転しましたが,すぐに相方に運転を交代しました。東京都内とは違う北海道のゆったりした車間距離や,大型車両の多い幹線道路での運転方法の違いについて相方は戸惑っていたようです。そのまま道央道に入り札幌経由旭川を目指します。

 旭川鷹栖ICにたどり着く前に,砂川SAにに隣接するハイウェイオアシスにて北海道子どもの国があるというので休憩がてら立ち寄ってみました。子どもらをアスレチックで遊ばせようと思って連れて行くと,親の補助付きながら難関をクリアして楽しんだようです。おかげで翌日は力を入れて踏ん張っていた足のももが筋肉痛になっていました。普段の運動不足が知れるというものです。

 17時過ぎにカーナビが示すホテル到着予定時刻を見ると20時30分です。道央道を降りてからの一般道が80Km近くあるわけですから当たり前です。たいていの一般道は時速30Kmくらいで旅行時間が計算されていますのでこんなものです。ホテルには18時30分頃到着と連絡してあるだけにまずいなぁと思っていました。しかし,周囲のハイペースに合わせて一般道を走っているとどんどんと到着予定時刻が早まってきます。途中で屋根を開けてオープンで走ってみましたが,寒いという紗菜の抗議と小雨が降ってきたのとで,ほんのわずかな時間でクローズしなければなりませんでした。

 特にハイペースだったのは美瑛町から白金温泉までの20Kmです。数台が連なって車群を形成していたのですが,ほぼまっすぐに延びる道だったために20分程度でホテルまで到着してしまいました。20分で20Kmが時速何キロなのかは計算しないように。

 宿泊したホテルパークヒルズは,北海道の奥地あるいは観光地のホテルとしてはかなり努力している部類に入るのではないでしょうか。到着したときのクルマ誘導や荷物運びはシティホテル並にてきぱきとしていました。客室は洋室と和室を合体させた部屋で,ツインベッドのエリアと畳の上に布団を敷くエリアからなっていて広さも十分でした。ベッドは親が寝て,布団は子どもらです。子どもらは何度も寝返りをうちながらベッドから転げ落ちた経験があります。

 夕食はビュッフェ形式のレストランが混雑していると聞いていたので,食前に子どもらを連れて大浴場に行きました。紗菜はともかくも真菜はかつて函館の温泉で泣き叫んだ前科があるのでどうかと思いましたが,大きいお風呂は楽しいと思ってくれたようです。浅いところでは「おさかなさん,えびさん」などと言いながら遊んでいました。夕食後は明日に備えてすぐに就寝です。

(続く)


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