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□アストラカブリオ3

 家族4人でヤナセの支店に出向くと,担当する営業さんが試乗車を用意して待っていました。赤い外装のアストラカブリオでした。子供らをメルセデスのショールームに設置されていたプレイスペースで遊ばせている間に,私と相方で試乗しました。私はオープンとクローズの両方でドライブしてみました。回転半径が大きかったことと後方見切りの悪さは気になりましたが,他は問題ありませんでした。相方は1.8LのBMWと同じ感覚で2.2Lのアクセルを踏み込んだために,やたらと勢いの良い発進加速を体験したようです。

 日本車を新車購入する人は複数のディーラーを回ったり,当て馬のような車種を競合させたりということがあるようですが,輸入車の場合にはあまり一般的ではないようです。例えばドイツ車のブランドとしてBMWとメルセデスがライバルとして言われたりしますが,実際にはBMWは運転を楽しむクルマですし,メルセデスは安心して目的地に到着するクルマです。オーナーが後席に乗ることの多いBMW7シリーズやメルセデスSクラスでは別の話かもしれません。ということで,アストラカブリオの指名のような形で商談が始まるので,在庫車ならともかくも受注生産について価格交渉に時間を費やすことはあまり無いのが現実です。

 オペルは,ヤナセにとっていわくつきのブランドです。VWがヤナセに輸入権を返上させたことから,対抗するドイツ大衆車クラスのブランドとしてGMグループのオペルを持ってきたのです。2003年になってヤナセはほとんど全てのブランドの輸入権を失って,純粋に輸入車販売業として転換しました。それどころかYanase BMWという子会社を発足させ,BMWの正規ディーラーにもなりました。顧客からすれば,様々な車種から選択できる幅が広がった訳で,歓迎すべきことかもしれません。

 候補に挙がっていたBMWの中古車は止めて,カラーオーダーキャンペーンでアストラカブリオを発注したのは11月末のことでした。商談中に出た話では,'02モデルは全国で300台きり,'03モデルは12月中でオーダー取りまとめて1月から受注生産開始だそうです。 イタリア・トリノのベルトーネ社で生産され,ベルギーから船積みされて,はるばる日本までやってきます。納車予定は4〜6月頃ということでした。

 カラーオーダーと言いつつカラーサンプルが無かったり手抜かりだらけでした。外装ファーングリーンというのはそのまま訳せばシダの緑です。BMWにも同じ色名の外装があり,よく見かけます。明るすぎるグリーンは好みでは無かったのですが,結局納車直前までイメージがつかめないままの発注でした。

 発注から半年近くは特にすることもありません。現車のBMWのご機嫌をうかがうまでです。BMWを置いている駐車場は露天&道路直面なので解約します。幌付きのカブリオを置くのは怖すぎです。別に新しく駐車場を借りることにしました。集合住宅にありがちな立体駐車場の地下部分が空いていました。機械式の立体駐車場で普段はいじられる恐れ無しですし,地下なので塗装面にも良いかもしれません。通勤にも使用する予定で,勤務先駐車場の鳥糞は気になるところです。今のクルマで屋根に落とし物があった記憶は無いのですが,秋には落ち葉に埋もれます。春には桜の花びらなども。

 2003年3月頃,ダンロップの新しいタイヤのCMに,オープンカーの装着車が幌のままリアだけを見せています。一瞬しか登場しないので,もしかしてアストラカブリオか?と思って見入ってしまいました。ダンロップHPにCMのビデオがあったので,じっくり観察してみました。結果,テールランプはよく似ているけれども,トランクリッド周りが違います。アンテナが飛び出ていない,ホイールアーチが違うなどが確認できました。見間違いでしたね。

 えっ,結局何だったかって?マセラティスパイダーでした。(^-^;

(つづく)


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