1. 浦 和 か ら の 温 泉



1-96 秩父七湯 御代の湯『新木鉱泉』

∇ 秩父札所巡りの最初の宿『新木鉱泉』へ


◆秩父七湯 御代の湯『新木鉱泉』について

「秩父七湯」は江戸時代に下記の7つが選ばれ た。  しかし、現存するのは五湯のみ。  新木の湯(新木鉱泉)  鳩の湯(鳩の湯温泉)  柴原の湯(柴原温泉)  千鹿谷の湯(千鹿谷鉱泉)  鹿の湯(白久温泉)  梁場の湯(現存せず)  大指の湯(現存せず)   ※( )内は現在の呼称。  最近では、現存しない二湯に代えて和銅鉱泉、 不動の湯温泉を入れて七湯と呼ぶ場合もある。   ■《写真右=『新木鉱泉旅館』》  江戸時代、湯治客や巡礼で賑わったといわれる 歴史ある秩父の温泉、「秩父七湯」の雰囲気は、 現在も残る新木の湯、鳩の湯、紫原の湯、千鹿谷 の湯、白久温泉の五湯で往時を忍ぶことができる。  新木の名称は、荒木丹下という悪党が四番・金 昌寺のご本尊により改心させられ、仏道に帰依し たところから金昌寺は別名新木寺とも呼ばれる。  そのいわれから、『新木鉱泉旅館』の名にもな ったのだという。  その新木鉱泉の創業は江戸時代で、創業から180 年余り、当時の内装を今にそのまま残す重厚な建 物は、ここを訪れる人の心を惹きつける。  江戸の時代、新木鉱泉は秩父札所巡りの門前宿 として大いに賑わった。  それは江戸からの巡礼者の便を図るために四萬 部寺が一番に変更され、安戸の宿(小川町)に前 夜泊まった巡礼者が秩父路に入り、一番から四番 (新木寺=金昌寺)まで巡ったところで巡礼初日の 夜となり、すぐ近くの新木鉱泉が秩父の最初の宿 に便利な存在であったからといわれている。  またその鉱泉の効用から近隣の人々の湯治場と しても賑わった。   ■《写真右上=秩父札所四番『金昌寺』                (訪問日2007.3.4)




(1)交 通 (電車+徒歩)

 JR南浦和駅 〜 武蔵浦和駅 〜 JR池袋駅/乗換  え/西武池袋駅/ 〜西武線〜 西武秩父駅下車  【注】西武池袋駅〜西武秩父駅=特急1時間20分    ※西武秩父駅〜徒歩〜『金昌寺』=4.5km     ・・・歩いて約1時間。    ※西武秩父駅から西武観光バス「定峰・皆野     (三沢経由)ゆき」で18分「金昌寺」下車、     徒歩5分。 札所三番から徒歩20分。    ※西武秩父駅〜タクシー〜『金昌寺』=10分   【参考】『金昌寺』→『新木鉱泉旅館』=徒歩10分。   ■《写真右=『金昌寺』の「石仏群」》 

(2)温泉紹介
∇民芸の宿『新木鉱泉旅館』 (宿泊・日帰り入浴可)

 『新木鉱泉旅館』は、これまでに日帰りで4 回も通ったお気に入りの温泉である。  今回は、宿泊で行ってきた。  インターネットで、旅館のホームペ見て予約 した人は、「地ビールプレゼント」のチラシを 印刷して、チェックインのときに渡すと、地ビ ールが1人1本もらえるので、忘れずに持参す るとよい!
    住 所 埼玉県秩父市山田1538番地
  電 話 0494-23-2641 
  入浴料  900円(12:00〜21:00) 
  宿泊料 平日1人12,600円〜 2人1室
      11,550円〜
      休前日=1人のみは宿泊不可。
      2人1室12,600円〜
    施 設  内風呂(男女別)、樽の露天風呂(男
      女別)休憩室、売店
   駐車場 乗用車30台、大型バス駐車場有(無
      料) 
   
   ※「セ−ルスポイント」
      「卵水」といわれるお湯は青みがかって
   薄く白濁。微かな甘い硫黄のような独特
   の温泉の匂いがある。
   ツルツルあるいはスベスベとした温泉で、
   湯あがりはサッパリとした感じである。
   何でも、「典型的な美人の湯」というの
   だそうな!

   そして、ここの「おすすめ」は源泉が飲
   めること。内風呂に入ってすぐ左にある
   樽のコックをひねって冷たい源泉を自分
   でひしゃくに汲んで飲めるのである。

   そんな訳で、ここは秩父屈指の「いい湯」
   である。










(3)観光案内 (秩父札所巡り)

 「秩父一番・四萬部寺(しまぶじ)」 〜(2.1
km・40分)〜「秩父二番・真福寺」 〜(2.1
km・30分)〜光明寺(二番の納経所)〜(1.0
km・15分) 〜「秩父四番・金昌寺」〜(1.5
km・20.0分)〜「秩父三番・常泉寺」
 【計】9.7km・1時間45分〜2時間00分

「秩父四番・金昌寺」について

 金昌寺は石仏の寺として有名。  1300余体で、その形態は羅漢、観音、地 蔵、不動、十三仏など多種多様である。  中でも一際目立って人気がある石仏は、観音 堂の正面回廊右手にある「慈母観音」(子育て観 音)である。  この像の前で、手を合わせる参拝者が多い。  この石仏は、日本の伝統的な石仏とは違った 写実的な姿が印象的である。  別名を「マリア観音」ともいい、江戸時代の キリシタン信者との関係があるという説もある。  ※ちなみに筆者は、この慈母観音は江戸のキ   リシタン信者から寄せられたマリア観音で   あると書いた資料をどこかで読んだ記憶が   ある。しかし定かではない。   ■《写真右上=『金昌寺』の「慈母観音」》     しかし、江戸の昔は大切にされていたであろ うこの素朴な石仏が、平成の現代においては、 その大部分の頭部が破損されて、持ち去られて いる?・・・という実態を見るに及んで実に嘆 げかわしい世になったものだと思う。 【注】時代が平成となる前の昭和60年頃、最初   に筆者が「金昌寺」を訪ねたとき、既に今   と同じ様に小さい石仏のほとんどの頭がな   かった。 ※時間がある向きは、正面回廊の右の小道 から 「奥の院」を訪ねられたい。    ■《写真右=『金昌寺』の「奥の院」》 
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