★タンホイザー序曲 (第55回定演)
僕は入団してVnを持って3ヶ月にして
タンホイザーの楽譜を渡されました・・・。
今もって弾けるとは言えないこの曲を「よー取り挙げたなー」と思います。
個人的には全然弾けずに終わりました。
なんせ、プルト相手で教えてもらっていた上回生から「お前がずっと練習場に泊まり込みでさらっても特に最後の4ページ(309小節〜)はサヨナラやな。」と言われていましたから。
これを弾けるようになるよりももっと基礎を固めよとの指令でしたが。
パート譜を見るとフィンガリングの数字がたくさん書きこまれ、「弾けるようにする所」には○が、「サヨナラの所」には×が書かれています。
数少ない○のところは「ここぞ!」とばかりにがんばって弾き、×のところはいかに弾きまねをして目立たなくするかを考えます。しかしビデオを見ると弓の動きが明らかに周りと違っておかしいことが分かり、これだけは抹消したい記録です。
また、「ここはあの先輩にプルト練習してもらったなー」などと懐かしく思い出されます。練習した部分とか、何を言われたかとか、どの部屋で練習したかなど結構鮮明に覚えています。
なにかと文句の言いたくなる曲でしたが、「弾けなくても許される初心者一回生のうちにこの曲に当たっといて良かったな。もしも3,4回生で当たったら弾けないでは許されないからな。」などと妙な慰めを初心者同士でした憶えもあります。
こうして振りかえると当時の良い思い出のみが鮮明に思い出され、トラウマも消えつつあるのではないかと思います。