オオシャコガイの年代測定 |
![]() |
![]() |
泊港地先に潮が引くと見えるオオシャコガイ | 検体 : 殻長 約95cm、重さ約95kg |
オオシャコガイの年代測定 オオシャコガイは世界最大の2枚貝で大きいものでは殻長1,3m重さ200kg以上(片側)になる。熱帯地方に生息し、現在の沖縄では生きているオオシャコガイは稀に八重山地方などで小型のものが見つかった例があるくらいだ。 久米島の東にあるオー島やはての浜周辺の海中には古いオオシャコガイの殻があちらこちらにある。地面から出ている部分は腐食が激しい。 これらの古い殻の年代を知りたいと思っていた所、2000年チャンスに恵まれ、この殻は重すぎたので少し小ぶりの殻長95cm重さ約95kgの殻(写真参照)を年代測定することが出来た。(国立科学博物館のお世話になりました) このオオシャコガイの棲んでいた年代が6500年前後前であることからその頃の海面高さは現在より約5mも高く、別記、入り口が水深35mのある海底鍾乳洞「ヒデンチガマ」が水中に没し始めたのが10000年前頃だといわれているので、約3500年間で海水面が40m上昇したことになる。1年に1cm以上のスピードだ。海岸に棲んでいた生き物や日光を必要とする浅場の生物には厳しい状況で、激しい変化に対応できた生き物が今を生きていることになる。あるいはこの位の変化は長いスパンで見ると普通なのかもしれないが。 |
|
![]() オオシャコガイ縦断面 年輪を解かりやすくするため、切断面は磨いてある。写真右端辺りが殻の底にあたる。 重さ15kg |
|