海底鍾乳洞 【 ヒデンチガマ 】

 

1999年、島の西側にある鳥島漁港の沖合い1km、リーフ崖下水深35mに小さな口を開く海底鍾乳洞がダイビング仲間の友寄秀光氏によって発見され、彼に因んで「ヒデンチガマ」と命名、テレビによって衝撃デビューした。
深さから約一万年近く前頃から水没を始めたと考えられ、入り口の狭さが幸いし、奥の鍾乳石などが無傷で残っている。鍾乳石や石筍は周囲を貝やカイメンなど生き物に覆われ大きく膨らんでいるので、形が普通の鍾乳石とは違って見える。
 
狭い入り口を少し入ると鍾乳洞の趣が感じられる。

 

入り口より100m大ドームにある石筍「双子岩」 と壁に見られる皿を並べたようなリムストーン

 

調査を重ねるにつれ、この鍾乳洞のスゴサが解かって来た。2002年1月現在入り口より384m奥までラインが引かれ水中鍾乳洞としては日本一にランクアップ、さらに陸に向け続いているのだが、水深もほぼ水平の35mを保っているため、通常のダイビング機材ではこれ以上入れず調査は難航している。
周辺の崖には水深35〜40mに元は鍾乳洞であったと思われる洞窟がたくさんある。しかし、その殆どは水没時に台風のうねりなどで壊されたと思われ、現在は砂が打ち込み下のほうが埋もれてしまっているので奥まで入れるところは少ない。

この鍾乳洞に対し、島内ダイビングショップや行政、有識者による【久米島海底鍾乳洞調査研究会】が発足した。鍾乳洞の中では変わった生き物やウミガメの骨などが発見され、生き物の詳しくは別ページ「ヒデンチガマ」の生き物を参照。鍾乳洞内部の様子は「久米島自然文化センター」でもビデオで一部紹介されている。

Back