イノーの散策 教室

 

沖縄では沖合いをサンゴ礁に囲まれた、静かな海域を「イノー」と呼ぶ。イノーは海の畑とも言われ、魚や貝、海藻など海の幸を手軽に与えてくれる豊な場所として、人々は昔から大切に利用してきた所で生き物は多い。
潮の引いたイノーの潮間帯に下りて、色々な生き物を観察したり、ウニやちょっと気持ちの悪そうなナマコにも触ってみよう。おもしろくて時間がたつのを忘れてしまうよ。
 

 

 

オー島南岸

     
何もいなさそうに見えても、岩場の窪みにはハナビラダカラ、ヤクシマダカラなどタカラガイの仲間、ナガウニ、ウデフリクモヒトデがたくさんいるし、水色の目がかわいいスベスベサンゴヤドカリサンゴヨコバサミもたくさんいる。
タイドプール(潮だまり)にはゴロンと
ニセクロナマコが転がっているし(転がっているわけではないが)、よく探すと殆ど透明でなかなか見つからないシオダマリカクレエビやすばやく隠れるフトユビシャコもいる。小さな水たまりにも姿がはっきりしないケブカガニ、イソクズガニなどカムフラージュのベテランがいるがこれを見つけるのはたいへん。
夏にはとてもきれいな
マガタマモが生えて、まるでグリーンの宝石のようだ。
砂場の生き物は生きているものは砂に潜っているものが多く探しにくい。ワタリガニ、カラッパなどカニの仲間やヨツアナカシパン、ブンブクなどヒトデの仲間、タマガイ、ヒメニッコウガイなど貝の仲間とけっこう大きなものもいる。

海とも陸ともいえない特殊な環境にも小さな生態系が出来ていて、海の浄化の役を果している大切な場所だ。
観察にはよく潮が引く、大潮が適しているので.新月、満月を中心に前後3日間くらいの昼間がお勧め。潮を調べてから出かけよう。


イノー観察に行く時の注意事項

1. 濡れた岩はすべるので足元に注意してゆっくり動くこと。

2. 沖縄の海には
を持った生き物が多く、刺されりかぶれたり痛い目に遭うこともある。中には刺されると人をに至らしめる猛毒を持つアンボイナというイモガイや、フグ毒と同じ毒を持ち噛まれると命に関わるヒョウモンダコというイイダコくらいの小さなタコもいるので見つけてもむやみに触らないこと。

3. 石を起こす時は下に小さな生き物がいるので、潰さないようそっと持ち上げ、必ずそっと元に戻しておくこと。そのままにすると石の下につく生き物は陽射しに弱く死んでしまう。
人も長時間居る場合、帽子をかぶるなど紫外線対策をしたほうがよい。

4. 貝殻が落ちているけど、巻貝にはヤドカリが入っていることが多く、その時は逃がすこと。
また海岸にいるヤドカリにはオカヤドカリもいて、これは天然記念物で沖縄からの持ち出しは禁止されている。

カメラがあるといいかも。

* ・島の学校「イノーの散策教室」では、専門の知識を持つインタープリターが同行し、わからない事は質問すれば説明してくれますので、一緒に海の生き物を楽しみながら勉強にもなります。
現在、期日のはっきりした修学旅行など団体ツアーのみの扱いになっていますが、期日によっては小人数の個人ツアーにも応じられますので、ご希望の方は当方までメールでお問い合わせ下さい。

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