流水算・解説(久保田塾「受験算数の概要」ページへ)

【問題】
ある船が72kmの川を下るのに6時間掛かりました。
同じ所を、静水時の速さを2倍にして上ったら、4時間掛かりました。
この川の、流れの時速を求めなさい。

解き方・答え

72÷6=12  12km/時(下りの時速)
72÷4=18  18km/時(上りの時速)
ここで、初めの静水時の時速を@として、速さの線分図を書きます。



静水時の時速@(青い線)に流れの時速を足したのが下りの時速(赤い線)
2倍にした静水時の時速Aから流れの時速を引いたのが上りの時速(黒い線)

さあ、この図の書き方をしっかりマスターしてくださいね。
下り・静水時・上りの順番は違っても良いですが、どことどこが揃うのかはキチンと書いてください。

これが書けたら、 上りの時速の線(黒い線)を少し移動させます。
下の図を見てください。
さあ、この図の緑の線に注目です。
ここから、何が分かるでしょう。



赤い線と、移動したあとの黒い線とをつなげてみると、緑の線になりますね。
つまり、緑の線=12+18=30kmです。

一方、青い線と、移動したあとの黒い線と「流れ」とをつなげてみると、やはり緑の線になりますね。
つまり、緑の線=@+A=Bです。

上のことをまとめると、30km=Bとなり、@=10となりますね。

@は、初めの静水時の時速でしたね。
流れの時速は赤い線と黒い線との差にあたりますから
12−10=2

答えは2km/時となります。