(愛知県津島市) |
名古屋市の西側、いわゆる木曽三川にも近い濃尾平野の西部に位置する津島は、全国の津島信仰の中心である津島神社の門前町として古くから発展した町。また、川湊(津島湊)の港町でもあり、河川を利用した舟運による物資の集散地としても栄えた。 市内中心部を南北に走る本町筋などに、古い町並みが残る。緩やかにカーブを描くこの通りは元々、市内を縦断するように流れていた天王川の自然堤防の上を通っていた道で、川沿いに発展したこの町の成り立ちを今に伝えている。歴史の色が濃い町で、超高層ビルが林立する名古屋駅からわずか十数キロの場所とは思えないほどだ。 津島市街地の真ん中にある、天王川公園。楕円形の池を取り囲むような広々とした公園だが、その名の通りこの池がかつての天王川の名残で、津島神社への参拝客なども利用した津島湊もこの場所にあった。今でも三大川祭の「尾張津島天王祭」の会場となっており、宵祭りには数百の提灯が飾られた「まきわら船」がこの池に浮かぶ。
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