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下市shimoichi
(奈良県下市町)

中世以来の歴史を持つ、山間の「商都」

 奈良県南部、吉野地方は杉の産地として知られるが、その取引で繁栄した二つの市場町があり、それぞれ「上市」「下市」と呼ばれていた。下市は、秋野川沿いに発展した集落で、集落内にいくつも架かる橋からの眺めは、なかなかの風情だ。

 下市の発展は古く中世に始まり、16世紀には日本初の商業手形とされる「下市札」が発行されるなど、まさに商都として栄えた。現在ではかつての繁栄は見られないが、なぜか名古屋の銀行の支店があったりするのは、その名残かも知れない。交差点の建物も、心なしかモダンな印象を受ける。

この町の雰囲気を形作っているのは、何と言っても秋野川だ。二枚目の写真の通り、集落の途中までは穏やかに流れているこの川だが、途中で突然滝となって流れ落ちており、そこから先はまるで渓谷のような低いところを流れる。初めて訪れたときは、何の気なしに橋から身を乗り出して、上流側とは全く違う高さに仰天したのを覚えている。

 

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