茅葺き屋根が見事に並ぶ。日本の原風景、とでも呼びたくなるような懐かしい風景。思わず「日本昔ばなし」のテーマ曲を口ずさみたくなるが、そんな馬鹿なことはしない。
「何とか民俗村」のようなところへ行けば、こんな風景を見ることはできるだろう。しかしここでは現にこの家に人が住み、暮らしているのだ。剥製のような保存家屋とはわけが違う。
珍しい、茅の葺き替え作業に出くわした。聞くところによると、一度葺き替えるのに何百万もかかるという。茅と、職人が不足しているのだそうだ。その為にトタン張りに替える家が多いのだとか。重伝建指定がなければ、この村の風景もいずれは消えてしまっていたかも知れない。