金ケ崎kanegasaki |
岩手県南部の内陸側に位置する金ヶ崎町は、平安時代に豪族安倍氏の拠点である「鳥海の柵」が置かれ、前九年の役の戦場となるなど、極めて古くからの歴史を持つ要衝の地。江戸時代においては、伊達領の北限であったことからやはり軍事上の重要拠点として、仙台藩21要害の一つである金ヶ崎要害(金ヶ崎城)が置かれた。 北上川沿いという立地を生かし、その支流を堀として利用することで城(要害)及び城下町の整備が行われた。白糸まちなみ交流館の周辺、片平丁(左写真)や達小路(タイトル写真および2枚目)などの辺りには、枡形や丁字路などの城下町特有の複雑な街路が今もそのまま残る。 全体的に緑の豊かな町で、木立に囲まれた中にいくつもの武家屋敷などが点在している、という印象だった。旧坂本家など、内部が公開されている建物もいくつかあり、侍屋敷大松沢家(左写真)のように古い建物を利用したカフェやレストランも数か所出来ている。観光色のあまりない町だが、普通に観光で訪れても楽しめそうな場所だった。
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