亀岡kameoka |
亀岡は十六世紀、明智光秀の築城によって始まった城下町。町の中心部を山陰街道が貫いており、宿場町としての性格も持っていた。町の完成当時に町の周囲を取り囲んでいたお土居が、正誓寺のそばに今でも残る。 町家が連なって残る箇所は限られるものの、それ以外にもたくさんの町屋があちこちに点在しており、矢田町や旅籠町、突抜町など各所で城下町の雰囲気を感じることができる。山陰街道沿いの町らしく、妻入の建物が多いのも特徴。町中の各所に、亀岡祭で使われる十一基の山鉾が格納された倉庫がある。 前回の訪問から10年以上経った2024年の夏に久々に歩いてみたが、失われてしまった景観もあるものの、思った以上の町並みが今も守られていた。観光客が押し寄せる京都駅から山陰線で三十分の立地にもかかわらず、観光地としての亀岡は未だに影が薄い。おかげで静かに散策が楽しめる。
→旧バージョン