(和歌山県御坊市) |
御坊は、西本願寺の別院である日高別院(日高御坊)の門前町で、「御坊寺内町」とも呼ばれる。町の歴史は16世紀の終わり頃に始まり、紀州街道や日高川水運などの交通の要衝としても発展した。 日高別院が面する東町の通り沿いなどに、今でも古い町並みが見られる。密集した市街地の全体に、かつて繁栄した町としての雰囲気が色濃く残り、中町や元町の通りはまさに昭和の商店街そのままといった感じだ。 御坊へ行くならば絶対に乗るべきなのが、日本一のミニ私鉄である紀州鉄道。町外れにあるJR紀勢本線の御坊駅と、御坊の中心市街地を結ぶ全長わずか2.7キロの路線で、ローカルムード満点。こういう鉄道が生き残っているのは、奇跡的なことだろう。写真の車両は先日引退してしまったが、まさにレールバスと呼ぶべき一両編成の車両が、今でも毎日走っている。
→テーマ別写真館「続・ローカル鉄道の走る町」