(山口県下関市) |
長府は、萩藩の支藩であった長府藩の城下町。城下町としての歴史は江戸時代の始めごろからとそれほど古くはないが、元々はその名の通り長門の国府が置かれた場所であり、町自体の歴史は7世紀にまで遡る。 古江小路などの通り沿いに土塀や石塀などが連なり、菅家などの長屋門(写真2枚目)が残る、いかにも武家屋敷町らしい町並みが見られる。地形に起伏があるのが特徴的で、単調になりがちな武家屋敷町の町並みに変化を与えている。 幕末には、維新発祥の地として歴史の表舞台に出た長府だが、その後は隣接する下関の繁栄とは対照的に町は衰退して行き、その結果として城下町の街並みがそのまま残ることになった。関門レトロ観光のついでに立ち寄ることも可能な町なので、ぜひ足を伸ばしてみて欲しい。