三彩カラカラ(酒器) 龍門司焼
龍門司焼は、鹿児島県の姶良市で作られている
陶器の製品です。
約三百年前の文禄・慶長の朝鮮役から、藩主の
島津義弘が連れて帰った朝鮮人陶工よって開窯
されました。
芳工・芳寿など多くの名工の手を経て、現在に
引き継がれています。
古帖佐焼の流れを汲む民窯で、花瓶、黒ぢょか、
からから、茶器、皿、食器、鉢類など使いよい
日用雑器があります。
渋い飴釉・黒釉・あざやかな色調の三彩などの
他に珍しい鮫肌や貫入、蛇蝎、ドンコ釉、玉流し
など、日本でも珍しい多種多様な天然釉が
施され、素朴ながらも優美な品格を持った
焼物です。
カラカラとは、おもに琉球文化圏で使用される
陶製の酒器の一種です。
琉球と交易などの繋がりの深かった鹿児島を
はじめとする九州地方にも、その呼称が定着して
いるものと考えられます。
また鹿児島県には、茶家(ちょか)と呼ばれる
陶磁器があります。
薩隅方言で扁平という意味で、注ぎ口の付いた
陶磁器の土瓶、銚子のことです。
おもに焼酎を温めるために用いる酒器で、
「黒ぢょか」は、地元の人たちに親しみをもって
用いられています。
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