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2000年7月のお仕事日記(下)


7月16日 赤銅の月

帰り道に見上げた空の月は、歪んだ形をしていた。
そういえば、皆既月食だったか。
夜空を見るときはいつも、暗がりの読書で目を悪くしたことを後悔する。
月も星も、この先ずっと自分の目だけではっきり見ることはできないのだ。
眼鏡、コンタクトレンズ、望遠鏡に双眼鏡。
レンズ越しの空は狭い。
初めて手にした双眼鏡越しに見た月は、大きすぎて模型のようだった。
月食が終わる直前に、双眼鏡を置いた。
眼鏡は掛けていたけれど、少し下にずらして、上目遣いに裸眼で月を見た。
ぼんやりした視界の中で、月がいつもの形を取り戻す、その瞬間を見た。
模型ではない、本物の月を見た。


7月17日 ネタ切れ

多くの方が既にご察しかとは思いますが、この日記は貯め書きしております。
ネタのある日あり、ネタのない日もこれあり。
おもろいもんで、ネタのある日にネタが集中する傾向にありますな。
というわけで、事実と日記の日付には若干の誤差がありますが、ご勘弁を。
それから、最近質問メールが多いので、
お返事コーナー作ろっかなぁ〜、と思う今日この頃。
お暇なら来てよね。


7月20日 旅支度
 
うっかり旅先で死んでも困るなぁ、と持ち前の小心が高じて実家に戻る。
とはいえ、やれ「何処に行く」だの「何処泊まる」だの、質問責めに遭うことだけは避けたいものだ。
この年齢になって、すべてのスケジュールを親に把握された旅が楽しいわけもなく、
最近は予定という予定をほとんど立てずに、しかも、ある日突然旅に出ることが多くなった。
謎が疑問を呼び、疑問が質問責めを誘発するのだが、そこは「決めてない」「わからない」の一点張りである。
ここは日本じゃ。ケータイさえあれば、なんとか居所は掴めよう。
うっかり死んでも、そのときは新聞かテレビか警察が報せてくれるだろ。
「MI2」のトムクルーズばりに「行き先を知らせたら休暇じゃないわよ」などと啖呵を切り、旅支度。
しかし、まぁ、一体どうやったら2泊3日の荷造りに朝の4時までかかるもんかね(←しかも未完で翌朝完了)。
思えば幼稚園の遠足から、中高の修学旅行、部の遠征でも海外旅行でも、準備は毎度夜なべだよ。
頼む、誰か私の荷造りアドバイザーになってくれ。


 7月21〜23日 夏休み第1弾

「旅日記〜四国編〜」参照


7月24日 現実逃避

いやぁ、帰ってきたのはいいのだが、旅行の翌日に出社するのは、ほんま、だるい。
ほげ〜っとパソコンに向かい、ネット上をウロウロしながら、気が向いたら仕事して。
パソコンに向かっているだけで仕事しているように見える、ってのは、いいねぇ。
ネットの合間に仕事する私のような人間には最高の環境。
なのに「四国日記書かなきゃ〜」とか「そういやインドネシアも未完だよ」とか考えはじめ、
仕事でもないのに妙な責任感が沸々とわき上がってきた。
ありゃ、おかしいぞ、最近なんか「更新されてませんね」みたいなメールも来るし。
ストレス解消でつくったHPだったけど、他人に公開してしまうとストレス源になっちゃうこともあるんだな。
それが情報発信者の背負うべき責任なのかな。
「そんなん言うなら閉鎖せい」とは言わんといてぇな。
ちょっと、一休みをしながら、のんびり更新を続けていきまっさ。
それなりなへっぽこエッセイがそれなりに書けますように。


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