土灼くる日の続くなり棉の花 原田青児
綿は紀元前からインドやペルーで人類に利用されてきました。
日本への伝来は延暦18年(799)に三河国に漂着したインド人が種
子をもたらしたのが初めといわれますが、一般に栽培され始めた
のは戦国時代から江戸時代と伝えられています。
花のあとの実は乾燥すると三つに裂けて白い綿毛が現れ、これが
綿糸、綿織物などに利用されますが、繊維が短いなど品質が劣る
ものは布団の中入れや脱脂綿にされます。
なお日本への渡来以前の万葉集に詠まれている「綿」はカイコの
繭からとった真綿のことです。
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