富 岡 八 幡 宮

 富岡八幡宮は建久2年(1191)源頼朝が当地の民屋鎮護のため、摂津国西宮神社の蛭子尊を勧請したものである。蛭子尊を祀った小祠は「西宮様」として今も元海岸だったところに現存している。
 応長元年(1311)の大津波の被害から富岡を守られたことによって「波除け八幡」とも称されている。
 毎年7月15日前後の日曜日に行われる富岡八幡宮の例祭には
「祇園舟流し」の神事が古式により伝承されている。
 社叢林にあるスダジイ林の群集は横浜市指定天然記念物となっている。

           (富岡八幡宮)

神事「祇園舟流し」の由来

 神社に伝わる古い縁起によると、安貞元年(1227)のころ、富岡村の一軒のあばら屋に白髪の老爺が住んでいた。ある日門口にどこからか一人の旅の僧が現れて、食物を乞うたが老爺は貧乏で、ごちそうがなく、ちょうど麦で造った酒があったのでそれを差し出したところ、手にしていた茅の葉ですくい、うまそうに飲み老爺に向かって「吾は八幡の神である。今日からは吾を祀るべし。吾を信ずるものには必ず厄を除け、幸福を を与えるであろう」と言うなり姿を消した。このときから御祭神は八幡宮となった。
 7月の例祭に行われる、茅の船を造って御幣を立て海に流す「祇園船」の行事は諸厄を海に流す神事でもあり横浜市指定民族無形文化財となっている。


   
 (富岡八幡の例祭に行われる祇園舟流し)

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