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真すぐに合歓の花落つ池の上
星野 立子
薄紅色の花をつけたみずの谷のネムの木は
本格的な夏の訪れを告げています。
絹糸のようなものは雄しべでその根もとに
花びらやがくがついています。
葉は夜になると下向きに閉じ、眠っているよ
うに見えることからこの名がついたと言われ
ますが、万葉集にも紀女郎が
「昼は咲き夜は恋寝る合歓木の花 君のみ見
めや戯奴さへに見よ」 (巻八・壱四六壱)
と詠んでいます。
ねむの木科は熱帯から亜熱帯に多い木で、日
本が北限とされています。 |
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