ROAD TO BLUES New Orleans

 

風景
 この街の夜はとても長い。24時間の乗り物もあるくらいだ。日中ぶらついて、夜は特別なライブがない限り、9時ごろ繁華街へと繰り出す。
 とりあえず情報を集めに、観光案内所とレコードショップを回った。そして見つけたんだ!なんとクラレンス・ゲイトマウス・ブラウンのステージが近日あることを!
 僕の好きなギタリストの5本の指に確実に入るその人のライブが見れるなんて!さっそく電話をかけた。

 マガジンストリートをアップタウンの方へ行き、閑静な住宅街の中にそのライブハウスはあった。なんと$15だ。前座のバンドもとてもすばらしく、ゲイトマウスでもプレイしたハモンドオルガンのJoe Krownはとてもいいプレイヤーだった。(自分のアルバムもある)。

リバーサイドウォークから

 そしてついに出てきた。うわーってなかんじでゲイトマウスが目の前に。黒のウェスタンシャツ、黒のテンガロンハット、そして皮製のピックガードのギブソンファイヤーバード。ギター小僧なら誰でもそうだろうが、好きなミュージシャンのライブへ行くと、本人だけでなく、ジャケットやビデオで輝いていたあのギター、を生で見れると必ずこう思う、「うわー本物だ…」と。

 若いときは、もう少し歪ませていたような気がするが、相変わらずその存在感はすごい。太い音だ。そしてステージでの立ち振る舞いといったら、ものすごい存在感。みんなにソロを回す場面でも、客席をジロっと見渡して余裕しゃくしゃくだ。
 彼のあの1弦をハイフレットに高速スライドさせる「キュッ」というファンなら
たまらないフレーズを惜しみなく披露してくれた。etc…

右からゲイトマウス、ジョー、スナフキング

 ライブ終了後は出口に座って自らCDを売るという、「仕事」をしていた。僕はジョーにゲイトマウスのニューアルバムを選んでもらい、サインして握手して、写真まで取ってもらった。(勇気を出して言ってみた。)
 気分屋で知られるゲイトマウスも、それに応えてくれた。ラッキー。
 帰りは、そのウキウキ気分で、ユースホステルまで30分ばかり、夜道を歩いて帰ったのだった。

 

     ●エピソード2 New Orleans Life

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