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2003年9月15日  イラガの天敵との偶然の出会い 


今秋、我が庭では、イラガが大発生しています。
人間に危害を加えないならば、そのままにしておくのですが、駐車場に面したシロモッコウ一面に
発生しているのですから、どうにかしなくてはなりません。
無農薬派の私としては、ここは、涙をのんでの薬剤散布となったわけです・・・
他の植物にかからないように慎重に・・・

しばらくすると、ポタポタと上からイラガが
降って来るではありませんか。

おお、怖い・・・


お盆を過ぎて、残暑は厳しいもののなんとなく秋めいて来た頃、
セイボウ(青蜂)が集団でこのシロモッコウや寒椿の辺りを飛び回っていました。
それは、以前の虫日記にも書いていることです。
7月17日 イラガの変身
このセイボウが、一体何をしているのか?
彼らはイラガイツツバセイボウで、宿主にするイラガを探しているのかなぁ?
そうであって欲しいけど、産卵しているところを目撃したわけでもないので、何とも言えないのです。
すぐ近くにイラガがいるというのに、どうして私に産卵シーンを見せてくれないの??
(と、勝手にイラガイツツバセイボウに仕立て上げていました・・・ハハハ)

とにかく彼らの正体は、なに〜〜?

数年にわたる疑問と苛立ち(笑)でした。

イラガへの薬剤散布を終えて、何となく自己嫌悪。
薬なんて・・・
でも、しょうがなかったんだと、自分に言い聞かせながら
イラガの繭(スズメの小便タゴ)をもぎ取っていました。

「あ〜ぁ、イラガ、繭の中で玉虫になってるし〜
私がタナゴだったら、食べ放題だな・・・」



※玉虫:タナゴ釣りの餌として使われる
意気消沈し、ぼやきながら繭をもぎ取っていたところ・・・・

ある繭を手にすると、何やら繭がゴソゴソと動いたのです。

ん?

きゃぁ〜〜♪♪

一気にテンションが上がってしまいました。
今まで、どうしても確信が持てなかったことが、
一気に解決してしまいました。

小さな穴が開いて、中には
青緑に光る物体が覗いているではありませんか!!

イラガイツツバセイボウ

まさに、それでした。
穴が開けられているということは、まもなく羽化するということです。
そのまま虫かごに入れて、様子を見ることにしました。
が・・・次に見たときには、すでに羽化後(残念・・・)

虫かごから飛び出し、すぐにバラの枝に止まり
身支度を整えるかのように、足を擦り合わせ、触角を掃除し
そして、どこかへ飛んでいきました。


イラガイツツバセイボウの羽化した穴

イラガの羽化した穴
イラガの羽化する穴は、繭のてっぺんにまん丸くくりぬかれていますが
イラガイツツバセイボウの抜け出る穴は、てっぺんではない別の場所で、しかもギザギザになっています。

偶然がもたらした感動の出会いでした。
とてもエキサイトした朝を過ごせました。


イラガイツツバセイボウ

これからは、堂々とフルネームで呼んであげられます。



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