□サハラ砂漠ツアー 〜ダーリンに惚れなおした夜〜
チュニジアに来たからにはもちろんサハラを体験したいってことで、ドゥーズにて60TD
で二泊三日のガイド一人とラクダ二頭のツアーに申込む。
ガイドのムッシュウ・シバーニがラクダを引いてくれ、それぞれにラクダの背に乗り、
砂漠をテクテクテク…
「うわぁ〜サ・ハ・ラだぁ〜」
って御機嫌なのも最初だけ、途中からお尻が痛くて痛くてたまらない。しかもいつ目的地
に着くのかも分からない。でもでもラクダはドシンドシンって歩き続ける。
「お尻痛くない?」 ダーリンにたずねてみる。
「そんなには…」 ちょっと白目はいってる。まるでお前の我慢が足りないんだよーって
感じの返事。そうです。私は我慢の足りないお子様です。フンッ。絶対皮が擦り切れて
るわって思った頃に(んなわけないやん)ヤギの放牧をしているテント(屋根のみ)に
到着〜〜。
「やーん。ゆきちゃんがいっぱいいる〜♪」
(*ハイジに出てくる子ヤギの名前。私にとって子ヤギは皆ゆきちゃん)
どうやらお子様のKIKIのお気に召したようです。
ラクダを観察していると、ムッシュウ・シバーニの甥である山羊飼いのアベルくんが、
ニコニコしながら手になにやらぶら下げています。
「これ今夜のご飯ね。」
見ると…まるまる太ったネズミっす。ネズミごときで「キャーキャー」言うおなごじゃ
ないものだけど、ほんまにジョークやと思ったので、
「またまた冗談言って〜」 と切り返しておきました。ご飯はムッシュウ・シバーニが
作ってくれます。砂漠にて男の手料理!う〜ん。何食べさせてもらえるんだろう。
っとワクワク。
メシはクスクスでした。取り皿なんてないから私とダーリ
ンはスプーンで、あとは手で、1つの大きな鍋から口に
運びます。
こ、これが同じ釜の飯を食うって言うんだわ。(バカ)
とおいしさに感激しながら食べます。ムッシュウ・シバー
ニは砂の中でパンも焼いてくれました。焚き火と砂だけで、パンが焼けるなんて驚異的でした。
これは一見の価値有り!
ま、できあがりは砂をパンパンはたいて食べるんだけど、それもまた楽し。
お酒はないけれど、満天の星空の下でのメシは最高でした。
チャイを飲みながら、「さてデザートにしようか。」とムッシュウ・シバーニ。
「まだあるのー。デザートって何?」にこにこしたKIKIとダーリン。
「ホイッ。」 何かをアベルくんが焚き火に放り込みました。いえ、すいません。
何かってしっかり見てました。認めたくなかっただけです。
それは…先程のネズミ二匹。
「ゲゲッ 冗談やったんちゃうの!?」 不安げな顔でみつめあうKIKI&ダーリン。
パチパチパチ、、、、。ネズミの焼けて行く嫌な臭いがします。
こんがり焼けたネズミちゃんをアベルくんは取り出し、腹を裂いております。
みごとな手さばきです。そんなことはどうでもいいです。
だって「ハイ。」って手にネズミちゃんの内臓がのせられたんだもん。
「……!?」(食うのか!?)
時がほんのちょびっと止まりました。砂漠のネズミだから菌とかは持ってないはず……色々考えました。ムッシュウ・シバーニとアベルくんはムシャムシャ食べてます。
悪食のKIKIとダーリンもあわてて口に運びます。(もしかして鳥っぽい味がして美味し
いかも…)と暗示をかけながら……

解体ネズミの図。写真デカクみたい人ココをクリック。これをマジで食べた身になってみて・・
悪いとは思いますが、正直に言います。「マズイ」しかも「激マズ」だって
半生なんやもん!口の中はネズミの味で(食ってみたらわかる〜)いっぱいです。
「ハァー。あちきは今ネズミを食べてるんだー」と味わいながら、頭の中には昔おばあ
ちゃんの家で、おじいちゃんがネズミ取りで捕まえていたネズミちゃんがチラチラ浮か
びました。
いくらお子様の私かて常識人です。思いこそしましたが、口には出しません。
すると、、ドンドン勧められるのでした。
(ダーーー!マジィ!?これ以上はイ・ヤ・ダァー!!)
ずるい私はチョビチョビ食べました。ダーリンを見ると、私の分までバクバク
食べてくれます。ということは、私はちょっとしか食べずに済むということです。
イエーイラッキッ☆
この人味覚変なんかなぁ?と小ばかにしながらも、聞いてみる。
「ひょっとしておいしいん?」
「おいしないよ。でも僕が食べへんとKIKIがいっぱい食べなあかんやろ?」
とダーリン!!うっわーめっちゃいい奴やぁ!感動で胸がいっぱいになります。
(ちゅーかKIKIがヒドイヤツなだけとも噂が…)
その時のKIKIは、フトこいつとなら結婚してもいいなと思いました。
彼の男らしさがみえた夜でした。
ムッシュウ・シバーニの料理姿
* * *
追記:お恥ずかしい話ですが、KIKIはドゥーズの宿屋でう○こをした際、ついうっかり
トイレットペーパーを使いすぎて、トイレをあふれさせてしまいました。
ドッヒャー!床にう○こまみれの水があふれているーー!!(しかも自分の!)
ここは共同トイレだ。どうしよう…(0.2秒)。だまっとこうかな…。(0.5秒)
一瞬涙ぐみつつあくどい事を考えました。いやいやどうせすぐバレルよな。いつもなら
この程度のことで「恥じらい」を感じるKIKIではないのですがその時はある事情があっ
たのです。
その事情とは、宿屋のフロントの兄ちゃんがハンサムやったからです。
(これ重要!かなりポイント高し!)ハンサムなお兄ちゃんに、
「すんません。う○こあふれさしちゃいましたわ。」 とはとても言えない、、、、。
悩みながら部屋にもどり、ダーリンに報告したら、「アホやなぁ」といいながらも、
「僕がしてしまったことにするわ」 と神様のようなことを、言ってくれるじゃあ〜り
ませんかっ。頭をポリポリかきながらハンサムな兄ちゃんに説明しているダーリンを
見て、KIKIは、なんて男らしい奴なんだろう。やっぱり旦那さんにしてやってもいいな。
と思いました。
(ps.ちゃんと2000年に結婚してあげたよ〜)←どこまで高飛車なんだKIKIは…(-_-;)
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