ブドウスカシクロバ(葡萄透黒羽;チョウ目マダラガ科)

武蔵野公園の日当たりの良いところに林立するケヤキの巨木があるが、その樹表に黒い蛾が止まっていた。黒い翅脈が明瞭で、逆ハート型に見える白い模様がある。首のところがちょっと見えているが、青い。触角も紺色がかっている。これらの形態からブドウスカシクロバであろうとした。ブドウ類の害虫なので研究されているが、困ったことにネット上に見かけるのはほとんど5~6月の撮影で、図鑑(北隆館 古い版ですが)にも「成虫は5~6月に出現する」とある。翅がやや不透明な点も疑問がある。
しかし、気温上昇で昆虫の生態も変化があると考えられるので、掲げておきます。今回ブドウスカシクロバのネット上の映像を求めてかなり多数のサイトを探索したが、撮影月日と場所を書いていないサイトがとても多かった。また「成虫は5~6月に出現する」と書いている例が多かった。おそらく、図鑑の引用なのだろうが引用した図鑑名を記しているのは稀だった。「5~6月に出現」というデータを得るのに長期間の努力をした研究者がいたはずなのである。

('18) 3月13日撮影 於小金井市
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