タマバチの一種♀(玉蜂の一種の雌 ;ハチ目タマバチ科)

イチモジフユナミシャクと同じ大晦日の昼前の探虫で、浅間山公園の下り坂にある手すりに、5mmほどの透明感ある茶色の虫が活発に動いていた。翅がないので、クモかアリか、と思いながら撮影した。帰宅してPCで調べて、触角の様子からハチらしいことが分かった。無翅のハチで厳冬期に活動している!!これは今年最後の大ヒットだった。
ネット上ですぐタマバチの一種であることが分かった(例えば蜂が好き)。虫こぶ(ゴールgall)を作る昆虫のひとつで、虫こぶの“こぶ”の意味をとってタマバチと呼ばれる。タマバチ科のタマバチ族はブナ科の花芽に冬に産卵するのだそうだ。写真は、おそらく産卵場所を探している♀をたまたま写したことになる。
タマバチには多様な生活史があるようで、年1化性のもの2化性のもの、しかも単性(♀だけ)と両性(♂と♀)の世代を交代するものなど様々である。なお、虫こぶをつくる昆虫でもっとも主要なものはタマバエ類(タマバエ科)なのだそうで、この分野の奥深さははかり知れない(薄葉重『虫こぶ入門』八坂書房2007)。

('14) 12月31日撮影 於府中市
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