クルマバッタモドキ (車飛蝗擬 ;バッタ目バッタ科)

バッタ類は“どれを見てもバッタに見える”ので敬遠しているのだが、目の前に居るとつい写してしまう。この大きいバッタは5cmくらいあったように思う。ネットで調べてみたら決定的な見分け方が書いてあったので種名が決まった。クルマバッタモドキ。胸部背面に一対の「く」の字がある。この写真では、右側のひとつが見えている(真上から見ると、X字に見える)。
ところで、「モドキ」というのだからクルマバッタと似ているのだろうが、じつは、こちらはよく分からない。名前は昔から知っているのだが。【以下追加8/28-2014】クルマバッタモドキには緑色のある種類もあって、それらではX字が必ずしもはっきりしないらしい。そうなるとクルマバッタやトノサマバッタなどとの区別が問題になってくる。胸背がどれぐらい盛りあがっているかとか、体つきや翅と脚と体長のバランスなどがむずかしい。後翅の模様を見れば確定的な区別点となるのだそうである(つまり、区別の十分条件)。
クルマバッタモドキの胸背にX字(もしくは“く”字)がある、というのは褐色個体の場合の十分条件であって、これだけを振りまわしても緑個体には通用しないこともある(必要条件ではない)。わたしのようなバッタ苦手の者は「褐色で胸背にX字のあるバッタはクルマバッタモドキ」という十分条件をまず覚える、というやり方で少しずつバッタ類にかかわっていこうと思っている。

('13) 9月10日撮影 於小金井市
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