かしゃぐら通信memo


ホディ

スリランカのカレー・グレイビー。日本でならカレー・ルゥとなるが、スリランカではカレーに小麦粉を入れてとろみを付けるようなことはしないからルゥにはならない。そもそも、スリランカの田舎の人はカレーが汁気のある料理だなんて思ってもいない。なぜならカレー汁(ホディ)は食材を煮た後の単なる残り汁だから。とてもお客様に出せる代物ではない。スパイスと鰹節のうまみで煮込んだパトーラやワッタッカーなどの食材そのものが料理なのだ。日本人はこの汁の方を喜んで食べるから、それが日本のカレーだからスリランカではちょっと下品?なのだ。もっとも、スリランカでも通はホディをご飯に掛けて食べる。上品ぶってホディを出さない食堂では通人が「ホディ・ナェッダ?」(汁、ないの?)と言ってごねる。店の人は不承不承、調理場へ戻るとボールにホディを入れて持ってくる。実際、ホディがうまいことは論ずるまでもない。
作り方はトゥナパハをポルキリに入れ、これを弱火で煮たてるだけ。

キリ・ホディ

朝食にキリ・ホディを食べる。このごろはパンをキリ・ホディに浸して、行儀が悪いと思うかもしれないけど、そうやってパンを食べる。
作り方はカハ(うこん)をポルキリに入れ、これを弱火で煮たてるだけ。シンプル限りないスローフード。

キリ・ホディに加えるうこんはごく少量。日本ではうこんのチカラを過信して朝からごっくんするけど、ウコンは殺菌力が強いから空きっ腹に飲むのは危険だ。腸内細菌を全滅させてしまうかも。キリ・ホディのようにごく少量のうこんをご飯やパンと一緒に食べること。