リベイラ自身は、自分の馬を持っていなかった。しかし、彼はこのレミントン城からは逃げ出す気なので、適当な馬を勝手に厩舎から失敬するのも平気な様子だった。デイヴィッドは、それを黙認せざるを得ない。
 リベイラの先導で城を出ようとするとき、城の従僕たちには領地を見て回るとしか伝えなかった。下手に『ストークの窪地』に行くなどと伝言して、カペッロやトレスに知られるのを恐れたのだ。
 一年もレミントンの地図や関連書類ばかり見ていたリベイラは、さすがに慣れた様子でデイヴィッドを案内した。午前中の畑仕事をする領民の姿が見えたのは最初のほうだけで、やがて周囲は荒地が目立ち始めた。城の北側の土地は、まだあまり開墾が進んでおらず、ひとけもまばらだと言う。
 やがて馬が通れるような道が途切れ、手入れのできていない林が広がり始めた。リベイラの持っている図面を見る限り、『ストークの窪地』はこの林の中ほどだ。地面は茨や大きな木の根がうねり、これ以上馬で進むのは無理と判断した。幸い、太陽が出ていたので、方向は間違いない。そこから『ストークの窪地』へは徒歩でたどり着けそうだ。何度もつまずいて転びそうになるリベイラを引っ張りあげながら、デイヴィッドは林の中を進んだ。
 足元はぬかるみ、ところどころに水溜りができている。レミントンの物なりは今でこそ悪くはないが、それは灌漑,排水施設のたまもので、手が回らない土地はこのように水はけが悪い。
 「ここも、下には水路があるのかな。」
 デイヴィッドが進みながらつぶやくと、背後でリベイラがうなずいた。
「ええ、図面にはありますね。それこそ、サー・ジョージよりもだいぶ昔の代から作っていたようですが、ここ何十年かは、手入れをしていないと…ただし書きがありますから。未整備で、雨が降れば、水路に水が大量に流入するんじゃありませんか?死体を隠すには…格好の場所かも知れませんね…」
「ここ一週間、雨は?」
「降っていません。でも、霧は出ましたね。あれくらいでも、すぐにぬかるむようで…」
 リベイラの言うとおりなのだろう。実際、デイヴィッドも昨日、畑の真ん中の泥沼にはまって動けなくなった牛の救出をハルと一緒に手伝っている。
 やがて、目の前の地面が大きく落ち窪み、岩だらけの場所にぶつかった。
 「ここですね、『ストークの窪地』は。」
 窪地の縁に、デイヴィッドとリベイラは並んで立った。人はもちろん、鳥の姿すらない。窪地というよりは、谷と言ったほうが適当なほど、地面は大きくえぐれていた。
「この図面によると、くぼみの一番低いところに、深い竪穴があるはずなのです。それが、地下水路まで通じているようですが…」
「最近、人が通ったな。」
 デイヴィッドがつぶやいた。自分たちが立っている場所から、やや下がったところ付近の、下生えやぬかるみに、転々と踏みつけたような跡がある。リベイラはそれを見て身震いをしたようだった。
 デイヴィッドは黙って窪地の底へと歩き始めた。リベイラもそれに続く。底についてみると、気温がすこし低くなったようで、なんとなく居心地が悪かった。風もなく、音というものが全くしない。静寂が耳に痛い。
 デイヴィッドとリベイラは周囲を見回した。図面の通りであれば、竪穴の入り口があるはずだ。デイヴィッドは、さっき見つけた跡をたどり、しばらく地面を見ていたが、やがて大きな岩が、最近場所を変えていることに気付いた。周囲には大きな木はないのに、頑丈そうな大きな木の枝 − 正確には、棒がころがっている。
「見ろよ、リベイラ。梃子でこの岩を動かしたんだ。しかもそう時間は経っていない。この下が竪穴の入口だろう。」
「本当だ、こんな大きな岩、動きますかね。」
「梃子を使えば、一人でも動かすことぐらいはできるだろう。」
デイヴィッドは枝を手に取ると、手ごろな石を支点にして、大きな岩をずらしてみた。すると、存外簡単に岩は横ずれをして、その向こうに人がやっと一人と通れるくらいの真っ暗な穴が下方向に現れた。その中へ首だけ突っ込んでみると、風が吹き上がってくる。先がかなりあるのだ。
「風で火が消えなきゃいいがな…」
 デイヴィッドは棒をリベイラに渡すと、マントのポケットを探って小さなロウソクと、火打ち石などの道具を取り出した。そしてしゃがみ込み、火をつける作業を始めた。
「あの、サー・デイヴィッド、やはり…入るのですよね…」
 リベイラは棒を持って突っ立ったまま、不安げに言った。
「そのマニュエルという従者と、トレスの会話からすれば、たしかに誰かの死体がこの中に或る可能性は高い。それが行方不明のラリーだって、可能性もな。何にせよ、確かめる必要があるだろう。この入り口の岩が最近動かされたのは、間違いないし。」
 デイヴィッドがそういう間に火がつき、それをロウソクに移した。
「よし、降りるぞ。ここで待っていてくれ。」
「お一人で行くのですか?」
 リベイラは驚いて聞き返した。
「この穴じゃ一人しか進めないだろう。それに二人で遭難したら、今度こそ助けは来ないからな。俺が戻ってこなかったら、人が居るところまで戻って、サー・ダニエルとハルに知らせろ。それから、一番長いロープをもってこい。」
「でも、どのくらい待てば良いのですか?」
「さぁ。お前が不安になったらでいいよ。」
「ここで…一人で…待つのですか?」
 デイヴィッドは入り口に手を掛け、足下を灯りで照らしていたが、振り返ってリベイラをまじまじと見た。そこには、すっかり疲労がたまり、不安でいっぱいの学者が立っている。デイヴィッドは小さくため息をついた。
「まぁ、すこし頑張れ。武器は?何か持っているか?」
「まさか。カペッロとトレスが、私に武器なんて持たせてくれるはずがないでしょう。」
「そうだろうな。」
 デイヴィッドは腰からつり紐ごと長剣を外すと、リベイラの前に突きだした。
「これ、持っていろ。」
「ええッ?!でも、サー・デイヴィッド!」
「こんな狭い穴の中で、長剣なんて使えないし、進むのにも邪魔になる。お前が使わなきゃならない事態になったら、とにかく抜いて、正面に構えろ。剣先は落とすな。しっかり相手に向けろ。敵が複数居たら、一番近いやつに向ければいい。あとは大声を上げて振り回せ。」
 呆然とするリベイラを残し、デイヴィッドは竪穴の中に足を踏み入れた。左手にロウソクを持ち、ほぼ垂直の壁に足場を探しながらゆっくりと歩を進める。右手で体を支えながら、一歩一歩下へと下る。
 進み方の勝手が分かって来て、さらに進もうとしたデイヴィッドの頭上で、聞き慣れた音がした。
 剣を鞘から抜く音だ ―

(やっぱり。)
 デイヴィッドは思った。
 (慣れないことをすると、ろくな目に遭わない ― )

 もうその瞬間には、右肩に刺すような痛みが走っていた。足が滑る。勢いよく竪穴に落ちる体を、どうにかもう一度右手と両足を張って止めた時には、だいぶ落ちていた。上を見上げると、ゆっくりと日の光が遮られ、重い音が響いて闇になった。
 誰かが ― ほかでもない、リベイラが、竪穴の入り口を再びあの大きな岩で塞いだのだ。

 デイヴィッドはしばらく、足を突っ張り、竪穴の途中に体をとどめて考えた。一番上まで戻ろうと思えば戻れなくもないが、あの岩をこの体勢で動かせるとは思えないし、肩にも軽い痛みがある。
 一方、左手に持ったロウソクはかろうじて炎を消さずに守られていた。下から穏やかに風が流れてくるのを感じるので、もしかしたらどこかへ通じているのかも知れない。
 このまま、下がった方が良いのだろうかと思案している内に、また足が滑った。火を守りながらなんとかまた体を止めた頃には、もう諦めるしかなかった。デイヴィッドは注意深く、確実に竪穴を下っていった。
 一体、どのくらい下り続けたのだろうか。幸い右肩は大した傷ではないらしく、流血の気配もない。左手に持った小さなロウソクの火を庇いながらの狭い穴下りは、ひどく体力を消耗した。しかもどの壁面も濡れており、すぐにすべる。真っ暗な細い穴が一体どこまで続くのかと思ったとき、突然、足元が変わった。平らになったのだ。
 どうやら、竪穴の底についたらしい。ついたその場が既に広くなっており、長身のデイヴィッドでも身をかがめずに居られるだけの、空間が広がっていた。風はほぼ止まっている。それでも、どこかに隙間があるはずで、デイヴィッドはゆっくりとロウソクの明かりを動かして、周囲の様子を伺った。
 その小さな部屋のような空間は、どこを照らしても濡れた岩石と、泥で覆われていた。が、とつぜん明かりの向こうに、異様なものが現れた ― 茶色い塊だ。しかも動いている。
 うずくまった人間だった。その人間はわずかに顔をあげ、デイヴィッドの方を見ているようだ。しかし、小さなロウソクの光ですら眩しいらしく、しきりに目を細め、瞬きをしている。ひどく衝撃的な状況だったはずだが、デイヴィッドはしばらく黙ってそれを眺め、やがて仕方なく口をひらいた。
「こんにちは。」
すると、その男は、意外としっかりとした声で言った。
「つまり、今は昼間ってこと?」
 デイヴィッドはおもわず笑いながら答えた。
「そう。昼間だ。ラリー…ではないね。ヒューかい?」
 すると、男は小さくうなずいた。よく見ると若い男で、レミントン城の執事であるラリーにしては若すぎる。だとしたら、やはり行方不明になっている、従者のヒューということになる。ヒューはやっと慣れてきた目で、デイヴィッドをまじまじと見つめた。
「あなたは?初めてお会いするけど。」
「セグゼスター伯爵家のサー・デイヴィッド・ギブスン。」
「ああ…皇太子殿下と一緒にいらっしゃる方ですね。確か、火曜日か水曜日ごろにレミントンに到着されると聞いていましたけど…今日は、何曜日ですか?」
「水曜日。昨日、到着したばかりだ。どのくらい、ここに居るんだ?」
「居るなんてものじゃありませんよ。閉じ込められたんです。確か、土曜日だったから、もう四日くらいかな…」
「ラリーは?一緒だったのだろう?」
「ええ、今も一緒ですよ。」
 そう言って、ヒューはあごで、うずくまる自分のすぐ脇のこれまた茶色い塊を指し示した。デイヴィッドは荷物か衣類だと思っていたが、その側に膝をついてよく見ると、確かにマントをかぶり、体を丸めて体を横たえている男だった。年のころは、五十くらいか。デイヴィッドがその顔に触れて確認してみると、肌がひんやりとしている。それでも、かろうじて息はしていた。しかし、虫の息と言うべきだろう。
「いつから、この状態だ?」
デイヴィッドがラリーの肩をさすりながら尋ねると、ヒューは悲しそうに首を振った。
「さぁ。時間の感覚がぜんぜんなくて。真っ暗ですもの。見えなかったし。閉じ込められてからしばらくは話したり、励ましたりしていたけど。もうだいぶ前から、ウンとも、スンとも言ってくれませんよ。今から外に出して手当てすれば、助かりますかねぇ…」
 ラリーの肩をさするデイヴィッドの手が止まった。
「どうすれば外に出られる?」
「どうすればって…そうですね。長いロープでも使って引き上げるとか。サー・デイヴィッドだって、ロープを上から垂らして降りてきたのでしょう?」
「すまないが、助けに来たんじゃない。俺も閉じ込められたんだ。」
 ヒューは大きく息を吸い込み、同じくらい大きく吐き出すと、悲鳴を上げるでもなく、そのままラリーの隣に転がり、頭からマントをかぶってしまった。
「おい、待てよ。上の穴は塞がれているが、他に出る方法があるかもしれないだろう。」
 デイヴィッドが手近な岩にロウソクを固定して、ヒューの体を揺さぶった。しかし、彼は転がったまま、動こうとしない。
「無理ですよ。上の穴以外に、よそへ抜ける方法なんてありません。」
「でも、上まで風が通っていたぞ。」
「そりゃ、小さな隙間はいくらでも。この場所に風が集まって、細い穴へ抜ければ、風になりますよ。ああ、やっぱり駄目だった。ぼくはここで死ぬんだ…」
 ヒューは既に、この数日で嘆いたり悲しんだりする段階を踏み越えたらしい。ひどく穏やかな声で、そうつぶやいて、目をつぶった。
「諦めるなよ、なんとかしないと。外の人間に、人が閉じ込められていると知らせる方法はないのか?」
 デイヴィッドは狭い空間をぐるりと見回しながら、ヒューを勇気づけようとした。しかし、彼はすっかり諦めがついたような声で、抑揚がない。
「そんな方法、いくらでも試しましたよ。でも、まず大声を出したって、絶対に上には聞こえやしません。これだって散々ためしましたけどね…」
 そう言いながらヒューは上着のポケットから、小さな笛 ― ホイッスルを取り出し、デイヴィッドに投げてよこした。
「水路の点検作業をするときは携帯するよう、ダニーに言われているんですよ。何かあったときに、人を呼ぶためにね。いくら思い切り吹いても、だれも来やしません。」
「昼夜問わず?」
「さあね。ここじゃ昼も夜も分かりませんから。閉じ込められたばかりの頃、四六時中吹きましたけど、誰も気付いちゃくれません。」
 デイヴィッドは笛を口にくわえると、思い切り吹いてみた。すると、ものすごく高く、鋭い音が鳴り響いた。ヒューは嫌そうに耳を塞ぐ。
「ああ…もう聞きたくない…」
「なるほど。」
 デイヴィッドは笛をヒューに返した。当然、閉じ込められた時にヒューは何度もこの笛を吹いたことだろう。ラリーに意識のあったころは、二人で交代しながら、ずっと鳴らしていたに違いにない。それでも、地上の誰にも気付かれることなく、今に至っているわけだ。
 第一、『ストークの窪地』はひとけがない。音が地上に届かない以上に、それを聞き取る人間が居ないのだ。
 デイヴィッドもさすがに、これはまずいことになったと思い始めた。自分が穴を下りはじめたところ、上から剣で肩を突き、下へ落としたのは、リベイラに違いない。要するに、デイヴィッドはリベイラに騙され、ラリーやヒューと同じ運命をたどったというわけだ。
 すっかり諦めて静かに横になっているヒューから、デイヴィッドがやっと聞き出したところによると、実際にラリーとヒューの二人をここへ閉じ込められたのは、水路点検のためにレミントン城を出発した日の、宵の口だった。二人とも突然襲われ、瞬く間に目隠しをされ、無言のまま相当の距離を移動させられたのだという。そして、無理矢理この穴に押し込められた。
「賊の顔は見なかったのか?」
「見えませんでしたよ。暗かったし。」
ヒューはマントを被って寝転がったまま答えた。
「声は?どんな事を話していた?」
「声も聞いていません。最初から最後まで、無言のままですよ。…ああ、でも一つだけ。」
 ヒューは頭を少しだけ上げた。
「一回だけ、賊がラリーさんに、『地図はどこだ』と尋ねました。ラリーさんは何のことだって、訊ききかえしたけど、それっきり賊は一度も声を出さなかったな。」
「聞き覚えのある声だったか?」
 ヒューはまたマントの中にもぐり込んだ。
「分かりませんよ。くぐもった声で、短かったし。」
「複数犯だな…」
 成人男子二人を、たやすく、しかも声も出さずに拘束して穴に押し込めるのだから、賊はどんなに少なくても、二人か三人はいたはずだ。
 デイヴィッドは、昨日,今日、写本室で会った学者達と、その従者の顔を思い出そうとした。
 厩でリベイラが話したことには、ある程度の真実があったようだ。ラリーとヒュー、そしてデイヴィッドは、『地図』がどこにあるか尋ねられ、知らないと答えると竪穴に閉じ込められた。どうやら、『セウタの地図』を誰かが探しているのは本当らしい。
 穏やかで年長者のカペッロと、無口なトレスは、リベイラが言う通りカスティーリャの密偵なのか、それともそれは嘘なのか。
 リベイラ自身の身の上話は信用できない。ポルトガル人という点も、怪しい。おそらく無理矢理に協力させられている気の毒なポルトガル人を装い、デイヴィッドから情報を引き出そうとしたのだろう。
 学者達の従者兼見習いのパコとニコラスは、カペッロと、リベイラの従者ということだ。ラリーとヒューを襲ったのが彼らだったというのは、あり得るだろう。デイヴィッドはトレスの従者で、最近姿が見えないと言われている、マニュエルの顔は見ていなかった。リベイラの話では、ラリーとヒューを始末したのが、マニュエルだったということになっていたが、真偽の程は分からない。それに、一人では無理だろう。マニュエルは一体、どこに居るのか。

 デイヴィッドという訪問者に喜んだのもつかの間、ヒューはいつ死んでも良いように、穏やかにラリーの隣りで体をよこたえ、小さな声でつぶやいた。
「どうせ召されるなら、穏やかに眠るように召されたい。溺死なんていやだよ…」
「溺死する可能性があるのか?」
 デイヴィッドは、横になったラリーとヒューの向かいに座り込みながら尋ねた。
「ありますよ。」
 ヒューは顔も上げずに、独り言のように答えた。
「風の通る隙間があれば、水だって当然通ります。まとまった雨が降ったら、この辺りの水路から、一気にこの竪穴へ、水が集まるようになっているのです。そうなったら、三人でいっぺんに溺死です…」
 いよいよまずいことになったと、デイヴィッドは暗い竪穴の上を見やった。もう一度自力で登り切るのは無理だろうし、どんなに甲高い音で笛を吹き鳴らしても、だれも聞きつけてくれない。デイヴィッドを閉じ込めたリベイラ以外に、『ストークの窪地』に行ったことを知るものは無い。
 持ってきた小さなロウソクの火が、あとどのくらい持つのかも分からない。伯爵家に生まれ、宮廷で過ごしているデイヴィッドは、珍しくロウソクをいかに節約して長く使うかを考えさせられた。どうにかしなければと思いながら、何か良い手というものも思いつかない。
 とりあえず、弱っているラリーの体を温めるために、デイヴィッドは自分のマントを脱ぎ、かけてやった。



→ 10.はからずも、若くて美しい検死官が活躍すること


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9.セグゼスター伯爵の六男が、ロウソクの節約を強いられること
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  サー・ジョージの贈り物